8都市の自由行開放で夏休みに期待

中国本土では5月27日より山西省太原市、青海省西寧市、内モンゴル自治区フフホト市、黒竜江省ハルビン市、チベット自治区ラサ市、甘粛省蘭州市、寧夏回族自治区銀川市、新疆ウイグル自治区ウルムチ市の8都市で香港とマカオへの自由行(観光目的の個人旅行)が開始される。同日付香港各紙によると、香港では本土からの「新たな」観光客が訪れる準備を整えるのに躍起だ。香港山西省総会の会長は、香港への旅行に関する太原市民の問い合わせの数が最近2倍以上に増えていることを明らかにしたほか、青海省港澳連誼会の会長も、まもなく香港発着の直行便運行を開始すると述べた。香港の観光業界は今は観光のピークではないと指摘しており、当面これらの都市では香港への観光客殺到はないと予想されるが、7月の夏休みシーズン開始後の状況に期待を寄せている。

香港旅遊業議会の徐王美倫・主席は「粤港澳大湾区の都市とは異なり、新たに自由行が開放された8都市は比較的遠く、飛行機によるアクセスが必要である。現在のところ長距離便の航空券の予約は比較的容易だが、観光客の規模を大湾区からの本土の観光客と比較するのは難しい」とみている。同氏は、昨年の夏休み中に香港を訪れた本土からの観光客の数は理想的だったが、今年は中国とタイ、その他多くの国との間でビザなし協定に達し、本土観光客に旅行の選択肢が増えたと指摘。ただし中央は同時に香港への自由行拡大も顧みていることに感謝していると述べた。また香港には独自性があり他の都市が取って代わるのは難しいため、この夏のピークシーズンの観光客の数には自信を示した。

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