海上自衛隊は八戸航空基地(青森県)で試験運用している大型無人航空機シーガーディアン(MQ9B)について、6月上旬にも鹿児島県鹿屋市上空を初めて試験飛行させる予定であることが29日、関係者への取材で分かった。中国が進出を強める東シナ海での警戒監視活動も今後実施する計画で、鹿屋航空基地(鹿屋市)のP1哨戒機の任務を無人機に代替できるか検証する。
木原稔防衛相は2月、MQ9Bを鹿屋でも4月以降に試験運用すると明らかにしていた。海自では、6月までに八戸-鹿屋の離着陸を3回程度、7~9月は八戸から鹿屋を経由し東シナ海で模擬的な警戒監視を3回程度行う計画にしている。将来の無人機の本格導入に向けた検証を進めるためで、八戸では昨年5月から試験運用している。
今年3月7日には海上保安庁と共用している機体が八戸基地を離陸して飛行中、発電機の不具合で緊急着陸。原因が特定されるまで飛行停止の対応を取っていた。
鹿屋では昨年11月まで約1年間、米空軍の無人機MQ9が8機配備され、昨年8月には1機が滑走路を外れるオーバーラン事故を起こしていた。