プロ転向の宇野昌磨に露メディアが興味津々。競技時代とガラリ一変の”心境”に注目も「決められた道を進んでいたが…」

プロ転向を表明した稀代の日本人スケーターにフィギュア大国が関心を寄せている。

去る5月9日、日本男子史上初の世界選手権2連覇や五輪2大会連続メダリストの宇野昌磨が自身の公式インスタグラムを通じ、現役引退を報告。同14日には都内で記者会見を開き、アイスショーを中心にプロスケーターとして活動していくことを表明した。

宇野は会見の席で周囲への感謝を述べると、「プロとしてスケートを続けることに変わりはないので、これからも宜しくお願い致します」と晴れやかな表情を浮かべながら、今後のビジョンを展望。「日々楽しいって思えるプログラムを作って、自分の感情が出てくるようなプログラムを見せたいし、お披露目したい」と早くもプロとしての顔を覗かせ、熱い想いを語った。

宇野の引退発表は男女で多くの五輪メダリストを輩出したロシアにも届いている。フィギュアスケートのあらゆる情報を発信している露メディア『Fs-gossips』はプロスケーターに転向した宇野の「心境の変化」について興味を示している。
同メディアは、宇野が29日に千葉県船橋市にある収容客数1万人規模の大型多目的アリーナ『LaLa arena TOKYO-BAY(ららアリーナ 東京ベイ)』のお披露目イベントに出席したニュースに注目。そのイベント内で司会者から「3回転ジャンプの用意ができていますか?」と問われると、「4回転ジャンプの準備をします」と切り返して会場を沸かせたことや、アリーナでのアイスショー開催に強い意欲を示した。「このアリーナにふさわしい素晴らしいショーをしたいと思います。世界のトップスケーターたちとコラボするので、この場所でしか見られないショーができると思います」と、競技時代とは違った一面に驚きの反応を記した。

また、現役時代は「決められた道をどんどん進んでいく」という感覚だったが、プロになって視野が広がったという。「いろんな道があって、好きな方向に進めます。だから、何をすればいいんだろうって思う気持ちはあります。でも、スケートを軸にしているので、いろんな方向に行きやすい。進んでみて間違いだったら、また戻ってやり直せばいいし、いろんな経験や失敗を糧にしながら、着実にやりたいことを見つけていきたいです」と試行錯誤を続けながら、自らのスケート道を探っていく。

引退発表直後は国内外のスケート仲間を問わず労いの言葉が多数届き、のちに国際スケート連盟(ISU)も引退特集記事を配信するほど、異例の脚光を浴びた宇野。日本人スケーターのスケート人生・第2章には、熱い視線が注がれている。

構成●THE DIGEST編集部

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