【ガーデニング】ラヴェンダー、ローズマリーで簡単! 香りで癒やされるハーブクラフト

ハーブを花瓶に生けるだけでも、空間が華やぐものです。特に香り高いハーブを選べば、そこで過ごす時間は癒やしのひとときとなるはず。ここでは、ラヴェンダー、ローズマリーなど、香りのよいハーブを使ったクラフトをご紹介します。園芸研究家・桐原春子さんのアイデアを参考に、自由な発想で作ってみるのもいいですね。

今回紹介するハーブを使った寄せ植えはこちらをどうぞ↓↓

クラフトやブーケにおすすめのハーブは【ラヴェンダー】

暮らしに役立ち、彩りを添えてくれる【ハーブ】。
長年にわたってハーブを育て、その利用法を研究してきた桐原春子さんに、香りのよい6種のハーブ(クスノキ、ラヴェンダー2種、マートル、ローズマリー、バラ)を、クラフトに活用するアイデアをご紹介します。

ハーブを使ったさまざまなクラフトに挑戦してきた桐原さんが、クラフトやブーケに最も活用しているハーブは【ラヴェンダー】と話します。

「ポプリ、押し花、染色、コラージュなど、クラフトの楽しみは無限に広がります。食用や浴用として使えるのはコモンラヴェンダー(イングリッシュラヴェンダー)ですが、クラフトであれば、ストエカスラヴェンダー(フレンチラヴェンダー)など、コモンラヴェンダー以外の種類でも大丈夫です」

自分で育てたラヴェンダーはもちろん、雑貨店などでドライフラワーとして売られているラヴェンダーを使うのもOK。

「ラヴェンダーは乾燥しても香りが強く残るので、ドライラヴェンダーでも十分に楽しめます」

レースペーパーサシェ

サシェとは香り袋のこと。
さわやかな香りの2種のハーブをそれぞれ布に詰め、レースペーパーできれいにカバーしました。
小さな棚に飾ったり、壁にピンで留めたり、プレゼントに添えたりと、いろいろに使えます。

【ラヴェンダーのサシェ】(写真左)の材料と作り方

❶5~6㎝角の布袋の中にコモンラヴェンダー(ドライ)を刻んだものを大さじ2程度入れ、袋の口を縫い閉じる。
❷王冠形のレースペーパーを折る(下記参照)。
❸②を開いて、①の袋を差し込む。下から袋を引っ張り、袋の¹⁄₃程度をレースペーパーから出す。袋が動かないように接着剤で1カ所、レースペーパーに留める。
❹リボンを巻き結び、コモンラヴェンダー(ドライ)を差し込む。リボンが動かないよう、接着剤でレースペーパーに留める。

【ローズマリーのサシェ】(写真右)の材料と作り方

❶7㎝角の布2枚の間に、ローズマリー(ドライ)適量をはさみ入れ、周囲に接着剤をつけて閉じる。
❷ハート形のレースペーパー(約14.5×13㎝)を2枚用意し、表になる1枚は中央をきれいにくりぬく。
❸2枚のレースペーパーの間に、①をはさみ込み、レースペーパーの周囲のところどころに接着剤をつけて閉じる。
❹2色の細いリボンを結んでレースペーパーに接着剤で留めつけ、枝先をくるりと丸めたローズマリーを接着剤で貼りつける。

【王冠形レースペーパー】の折り方

❶市販されている「王冠形レースペーパー」の8号サイズ(直径約20㎝)を用意する。

❷①を半分に折る。さらに半分に折り、折り目をつけたら開く。

❸②でつけた折り目の頂点と両端が合うように折り上げ、折り上げた両端を下から3㎝残し、それぞれ左右に少し開く。

❹③で折った下の部分を、ややカーブをつけて切る。

【ポイント】
開いたレースペーパーに、コモンラヴェンダー(ドライ)入りのピンクの布袋を差し込んだところ。

タッジーマッジー

タッジーマッジーとは手のひらサイズのハーブと花の小さな花束のこと。
古くは伝染病から身を守るために利用したとか。
香りのブーケとして部屋に飾ったり、ラッピングしてプレゼントとしても。
育てたハーブなら、新鮮で香りもひときわです。

中心に目立つものを置き、同心円上に同じものを添えていけばうまくまとまります。

材料と作り方

❶バラを中心にし、ラヴェンダー ‘ シュガーベリーラッフルズ ’ (ストエカスラヴェンダー)、ローズマリー、マートルの順に、それぞれ7本を同心円状に包み込むように束ねる。
❷根元の部分をひもなどでしばる。

コラージュ

ハーブの香りを楽しみながら、ひらめくがままに貼りつけていくコラージュ。
フレッシュハーブをクラフトに生かす、ちょっと珍しいアイディアです。
鉢形のポケットも背景も布地を貼るだけと、意外に簡単に作れます。

ポケットに入れたマートルとローズマリーはこのまま飾ってドライになるまで楽しむのもよし、別のハーブと差し替えても。
葉の色が時とともにセピア色に変化していくのもまた、味わいがあります。

材料と作り方

❶好みの額縁の裏板に、好みの布をぴったりと貼り、端をセロハンテープで留める。
❷厚めの布を3つの鉢形に切り、上部の差し込み口を除く3辺に接着剤をつけ、①に貼りつけてポケット状にする。
❸②に、ハート形にして水晶玉を下げたローズマリーや、マートルの小枝を差し込む。

【ポイント】
下葉を取り、緑色の地巻きワイヤをからめたローズマリーの枝2本の下部を合わせ、ワイヤで固定します。
葉の部分はハート形に整えて、2本のローズマリーの先をワイヤで留めます。

この記事を参考に、ハーブを使ったクラフトにチャレンジしてみてください。
できあがったクラフトは、贈り物にしても素敵ですね。

撮影/川部米応

※この記事は「ゆうゆう」2016年6月号(主婦の友社)の記事を、WEB掲載のために再編集したものです。

※2023年5月30日に配信した記事を再編集しています。


監修者
園芸研究家 桐原春子

英国ハーブソサエティー終身会員。長年、自宅でさまざまな植物を育て、家庭での実用的かつ美しい庭づくりを提唱。国内外の多くの庭を訪れ、ハーブの歴史、育て方、利用法を研究。カルチャースクールでハーブ教室の講師を務める。『知識ゼロからの食べる庭づくり』(幻冬舎)など著書多数。ブログ「桐原春子のハーブダイヤリー」やインスタグラムでも情報を発信中。

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