LRTにロボット乗車、弁当をお届け 宇都宮大が実証実験 フォーカスLRT元年㉙

弁当を運ぶ実証実験で列車に乗り込む自律走行ロボット=1日午前8時35分、宇都宮市宮みらい

 次世代型路面電車(LRT)と自律走行ロボットを組み合わせ、自動配送する宇都宮大工学部の実証実験が1日、宇都宮、芳賀両市町の沿線で行われた。LRTを貸し切る初のケースとなり、関係者はロボットに付き添って見守った。

 バリアフリー化されロボットも乗降しやすいLRTを活用し、両市町の経済交流を促進させることなどが目的。同大は今後も実験を続け、5年間で実用レベルの技術に高めることを目標としている。

 ロボットは四輪の電動台車型の2台。いずれも高さ約1メートル、重量約70~80キロ。障害物を検知し、目的地まで自走する。

 この日はJR宇都宮駅ビルで2台に弁当が積まれ、近隣停留場から芳賀町のかしの森公園までLRTに乗車。進む方向を見失う場面もあったが、目的地の同公園に約1時間半かけて到着した。

 同大工学部教授の尾崎功一(おざきこういち)教授(56)は「公共交通の利用客が少ない平日の早朝、深夜などの時間帯が物流に役立ってほしい」と話していた。

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