「相手、ビビっているよって」アトランタ五輪戦士が“マイアミの奇跡”の裏側を明かす!「真似しようぜって、ふざけていた」

元日本代表FWの城彰二氏のYouTubeチャンネルに松原良香氏が出演。かつて日の丸を背負って共闘した2人が、1996年のアトランタ五輪について語った。

西野朗監督が率いたU-23日本代表は、アトランタ五輪のグループステージ初戦でブラジルと対戦し、1-0で勝利。世界中のサッカーファンを驚かせた一戦は、後に“マイアミの奇跡”と呼ばれた。

城氏が「奇跡だと思うよ」と言えば、松原氏も「(レベルが)全然違った」と回想する。

ベベット、リバウド、ロベルト・カルロスら世界的な名手が名を連ねたブラジルと、28年ぶりのオリンピック出場だった日本。両者には、試合に臨む心理状態に大きな違いがあったようだ。ベンチスタートだった松原氏は、選手入場の際に、相手にかかるプレッシャーを感じていたという。

【動画】城彰二&松原良香がアトランタ五輪を回想!
「ブラジル代表は手をつないでくる。彼らの顔がよく見えて、膠着している。彼らの場合は優勝しなきゃいけない。うちらは、そんなことはない。で、(敵将のマリオ・)ザガロ監督は(目を見開く素振りで)こんな目。だから、秋葉(忠宏)と『相手ほら、ビビっているよ。すげぇ空気だな』って言っていた」

一方、スタメンだった城氏たちはブラジルの選手を見て「真似しようぜって言って。そのぐらいふざけていた感じ」だった。プレッシャーはなかったという。

「緊張感もあったけど、力の差は俺たちも分かっていた。だから、ぶつかるしかないと思ったし、『どのくらいやれるかな』というので、そうなったんだろうね」

試合では開始早々からブラジルに圧倒されたが、相手の一瞬の隙を突いて72分に伊東輝悦のゴールで均衡を破る。その後も、チーム一丸と守り抜き、ミラクルを起こしてみせた。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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