4人の連携プレー、心肺停止の男性の命救う 宇都宮東消防署が感謝状

感謝状を贈呈された(前列右から)鶴飼さん、桜井さん、金沢さん、小林さん

 【宇都宮】市東消防署は4日、清原工業団地の住友電工産業電線宇都宮工場で2月、心肺停止した60代の男性トラック運転手を助けた同工場の社員4人に感謝状を贈った。感謝状を受けたのは、小林丈洋(こばやしたけひろ)さん(52)、鶴飼穣(つるがいみのる)さん(44)、桜井敦子(さくらいあつこ)さん(47)、金沢裕行(かなざわひろゆき)さん(47)。

 金沢さんが工場内で作業していたところトラックから物音がし、取引先の男性が倒れているのを発見。消防通報を求め事務所に駆け込んだ。

 事務所にいた桜井さんが携帯電話で119番。金沢さんは自動体外式除細動器(AED)を取りに行き、事態を知った小林さんが男性の元へ向かい、心臓マッサージを施した。現場近くにいた鶴飼さんがAEDを操作すると、男性は息を吹き返した。

 その後、桜井さんは工場出入り口に到着した同署員を案内。最終的に男性は意識を取り戻し、社会復帰した。

 AEDを使ったことのある小林さんは「冷静に対応できた」と振り返った。鶴飼さんは「実際にこういうことが起きるとは」と驚いた。稲見昌紀(いなみまさのり)署長は「冷静な判断、適切な行動で命が救われた。大変ありがたい」と感謝した。

感謝状を贈られた金沢さん(右から2人目)ら4人

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