リニアの静岡県境ボーリング調査で県の質問にJR東海が文書で回答 観測用井戸に出向く頻度増で地下水位データ確認

岐阜県内のリニア中央新幹線のトンネル工事の現場周辺で、井戸などの水位が低下した問題を受け、静岡県がJR東海に問題の詳細や対応などを文書で説明するよう求め、JR東海は2024年6月4日に文書で回答したことが分かりました。

今後の対応として、山梨県内で実施しているボーリング調査を静岡県との県境から300メートル以内で行う間は、常時計測している田代ダムの近くにある観測用の井戸に出向く頻度を増やし、地下水位のデータを確認するということです。

岐阜県瑞浪市のリニア中央新幹線のトンネル工事をめぐっては、工事現場周辺の井戸やため池で水位の低下が確認され、JR東海は工事を一時中断しています。

これを受け、静岡県は2024年5月31日、問題の詳細や具体的な対応、山梨県と静岡県の県境付近で実施するボーリング調査の対応について説明するようJR東海に申し入れました。

静岡県からの申し入れを受け、JR東海は2024年6月4日、文書で回答したことが分かりました。

静岡県と山梨県の県境付近で実施するボーリング調査に関する今後の対応として、県境から300メートル以内で行う間は、常時計測している静岡県内の田代ダムの近くにある観測用の井戸に出向く頻度を1か月に1回から2週間に1回に増やし、地下水位のデータを確認するということです。

また、観測用の井戸で水位低下の傾向が確認された場合は、速やかに報告するとともに、周辺の沢の流量も確認するとしています。

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