小池都知事、蓮舫氏の挑発に乗らず「黙殺作戦」遂行中…ついには不出馬説まで拡散

都議会定例会の初日となる5月29日、所信表明で都知事選(6月20日告示、7月7日投開票)への立候補を表明しなかった小池都知事。

一般に、ギリギリまで出馬を表明しない「後出しジャンケン」のほうが有利だとされてはいるが、蓮舫氏の動きが目立つなか「長い沈黙」を続ける小池氏に、支持者からも不満の声が出ている。ついには、ここにきて「不出馬」説まで拡散しているようだ。

5月31日放送の『情報ライブ ミヤネ屋』(日本テレビ系)では、橋下徹元大阪府知事が「(小池氏は)都知事にこだわりあるのかな。東京オリンピックも終わった。子育て支援策とかもやったから、もう満足してんじゃないのかなと思う。このへんでいいんじゃないのと思ったら、やめる可能性は十分あると思う」と指摘。

こうした見方は日増しに強くなっており、小池知事が態度を明らかにしないことで、さまざまな疑念が湧き起こっている状況だ。

「6月4日の都議会でも、公明党の議員から『2期8年を振り返り、これまでの取り組みの総括と今後の都政にかける思いを』と質問がありましたが、知事は『今後とも都がなすべき施策を先手で積極的に展開し、東京を持続可能な都市へと昇華させていく』と答弁するにとどめました」(政治担当記者)

小池都知事の沈黙が続くなか、永田町では「最近の知事は、あえて蓮舫氏のことを無視しているように見える」(立憲民主党関係者)という声が聞こえている。

前出の政治担当記者は、「蓮舫氏が会見で『(小池氏は)出られるなら早く出ていただきたいし、戦いたいなと思う』と挑発するように語っても小池都知事は反応しません。まるで『蓮舫黙殺作戦』を取っているようです」と苦笑する。

その理由の一端として、政治ジャーナリストの田﨑史郎氏は6月1日に出演した『ウェークアップ』(読売テレビ)で、「(小池都知事は)とにかく蓮舫さんが作った土俵には乗りたくない。『その手には乗らないわよ』と(考えている)」と語っている。

その「黙殺作戦」を想起させる場面が、4日の都議会であった。

「6月2日の街頭演説で、蓮舫氏は、都庁舎のプロジェクションマッピングについて『都は2年で関連事業も含め48億円使っている。国が年間で子供の貧困対策に(使っているのは)34億円』と批判しました。

これに対して、都民ファーストの議員が『休日や夜間に人が訪れなかった西新宿に世界から人を呼び込むためのチャレンジ』と知事へのアシストとなる質問をしましたが、小池都知事が答弁することはなく、都の担当者が答えていました。

蓮舫氏が問題提起をしていた神宮外苑再開発についても同様でした。蓮舫氏に『攻撃材料』を与えないようにしているのかもしれません」(前出の記者)

前回の知事選では、告示6日前という「後出し中の後出し」で勝利を収めた小池氏。今回の意思表示は、はたしていつになるのだろうか。

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