「本気のクラブなら日本人を留める」鎌田退団→監督辞任のラツィオに地元記者が意見「指揮官はカマダからリスタートするのを望んでいた」

鎌田大地の退団が決まって1週間と経たずして、指揮官もラツィオを去ることになった。

6月5日、ラツィオはイゴール・トゥドール監督の辞任を発表した。就任からわずか3か月足らずでの退陣だ。

トゥドールは3月、辞任したマウリツィオ・サッリ前監督の後を継いだ。4-3-3のシステムにこだわる前任者の下で停滞感があったチームに、3-4-2-1のシステムを導入。出場機会を失っていた鎌田をボランチの一角として中心に据え、苦しんでいたラツィオを復調させた。

最終的にヨーロッパリーグ出場権を獲得したトゥドールとの契約は2015年まで。来季もラツィオはトゥドール体制で臨む予定だった。しかし、監督の第1要望とも言われた鎌田の残留が実現せず。さらに、チーム編成を巡ってクラブとの不和が取りざたされるようになる。

6月3日と4日にわたり、クラブと協議したトゥドールだったが、最終的には物別れに終わった。5日、ラツィオは指揮官の辞任を発表している。

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ジャンニ・ベッツィ記者は同日、辞任発表前に『Radiosei』で「最初のコンタクトでラツィオとトゥドールは何を話し合ったのか」と話した。

「指揮官はカマダからリスタートするのを望んでいた。それが最初に去ったのが日本人選手だ。本気のクラブなら彼をとどめるだろう」

また、ラツィオ専門サイト『cittaceleste』は、「チームとも環境とも本当にフィーリングが合い始めることがなく、カマダの退団とメルカートの見解の相違で悪化した。だから、唯一可能な結果が別れだった」と伝えている。

監督との溝を埋めるに至らず、また新たな指揮官を探すことになったラツィオ。後任候補には、元ユベントスのマッシミリアーノ・アッレーグリ、ヴェローナを残留に導いたマルコ・バローニ、元ドイツ代表のクラブOBミロスラフ・クローゼ、やはりクラブOBのセルジオ・コンセイソンなど、様々な名があがった。一部でサッリ復帰の噂もあるが...いずれにしても、今後のラツィオの選択に注目だ。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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