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【矢板】市八方ケ原牧場で6日、八方牧場畜産組合(15人)による繁殖雌牛の放牧が始まった。牛たちは標高約千メートルにある丘陵の牧場で足腰が鍛えられ、安全な分娩(ぶんべん)につながると期待される。
入牧した21頭は1頭ずつ健康状態の検査を受け、殺虫剤入り耳標を付けられた。午前10時半過ぎ、ゲートが開くと、牛たちは28ヘクタールの牧場内へ一斉に走り出し、20度と快適な気候の下、ゆったり草をはんでいた。
今季は10月中旬まで、計約70頭が放牧される。
開牧式では森島武芳(もりしまたけよし)市長が「物価高騰の折、このエリアで育った牛がより高く売れていくような出口戦略を考え、二人三脚の態勢をつくっていければ」とあいさつ。渡辺晴夫(わたなべはるお)組合長(64)は「草の伸びも良くなり、なんとか準備が整った。毎日、当番が見回り、牛の安全を確保していきたい」と話していた。