【早出し】山形美術館で日展山形会展が開幕 

県内在住の日展入選作家による力作が並ぶ「日展山形会展」=山形市・山形美術館

 国内最大の公募展「日展」に入選した県内在住作家による第23回日展山形会展(主催・山形新聞、山形放送、日展山形会)が7日、山形市の山形美術館で開幕した。洋画、工芸美術、書の3部門で24人が日展入選作や出品作が展示され、美術ファンが作品との出合いを楽しみ、じっくりと鑑賞した。16日まで。

 日展山形会(植松龍祥会長、30人)の有志が出品した。洋画は、8人がハスや五重塔などを題材に高い描写力を感じさせる25点を紹介した。工芸美術は、2人が鋳金と鍛金で4点を展示した。書は、14人が出品し、漢詩、仮名、調和体、篆刻(てんこく)の4分野と多彩な内容となった。昨年6月に亡くなった鈴木千岳さん(書)の遺作も飾られた。

 特別企画「輝くいのち 平和への祈り」(一部非売)、チャリティーの両コーナーでは、小作品を中心に格安で展示販売されている。会場には合わせて約300点が並んでいる。

 開展式で、寒河江浩二山形新聞会長・主筆(山形新聞グループ経営会議議長)が「切磋琢磨(せっさたくま)する場としてジャンルを超えて連携する団体は珍しく、存在意義は高い。作家の思いのこもった作品を身近に感じてほしい」、植松会長が「精神を研ぎ澄まして制作し、終わりのない道を努力し続けている。美術館で展示できるのは励みになる」とあいさつした。佐藤孝弘山形市長が祝辞を述べ、大泉定幸県観光文化スポーツ部長が吉村美栄子知事のメッセージを代読した。

 テープカットは大泉部長、佐藤市長、庄司雅人県教育局長、佐藤哲也市教育委員会事務局次長、杉沢栄一県生涯学習文化財団専務理事、鈴木義孝県芸術文化協会長、細谷伸夫市芸術文化協会長、森徹NHK山形放送局長、寒河江会長、佐藤秀之山形新聞社長、板垣正義山形放送社長、植松会長、菅野滋山形美術館長が行った。

 会期中、出品作家がギャラリートークを行う。日程は次の通り。

 8日=午後2時・洋画▽9日=午前11時・書、午後2時・工芸美術▽15日=午前11時・洋画、午後2時・書▽16日=午前11時・工芸美術

テープカットする関係者=山形市・山形美術館

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