夏の夜、光る山形名物 「願いちょうちん」プロジェクト、山形二中生が制作

山形二中の美術部員が制作したイルミネーション=山形市・同校

 小学生の願いを記したちょうちんを飾り、夏の夜の山形市中心部を彩る「願いちょうちん やっしょまかしょプロジェクト」に、新たな光が加わる。山形二中(小関広明校長)の美術部員が本県の名物を題材に、JR山形駅前大通りに設置するイルミネーションを制作した。5日、同校で実行委員会(伊藤誠委員長)に引き渡された。

 本年度は現行形式となり3年目で、7月12日~8月18日に山形駅前大通りや駅構内、歌懸稲荷神社で点灯される。過去最多の市内12小学校が参加し、企業や個人も含め計千個以上を飾る。東北芸術工科大生が参画し、山形工業高生が資格を生かして電気配線で協力しており、中学生にも活躍してもらおうと実行委員会が山形二中に依頼した。

 イルミネーションは花笠、紅花、サクランボ、ラ・フランス、ラーメンの5種。現2、3年生計23人がデザインを話し合い、春休みに連日学校に通った。市内の電気工事会社の山田歩武(あゆむ)さん(21)の指導を受け、チューブ形と球形の電飾を組み合わせた。ラーメンを担当した副部長の3年高梨汐織(しおり)さん(14)は「器の模様が難しかったが、ナルトをうまく表現できた」と胸を張った。

 部長の3年神保紗也さん(14)は「大勢の人に作品を見られるのは、どきどきするけれど、地域の盛り上げ役になれて誇らしい」とはにかんだ。伊藤委員長は「子どもたちとの協力を広げていく」と話し、「すてきな思い出をつくることで古里が好きになる。若者の県内定着につなげたい」と夢を語った。

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