誰もが安心できる避難所とは 防災リーダー目指す女性が訓練/八戸

授乳室に段ボールベッドを設置する参加者

 八戸市立小中野公民館で9日、性別や障害の有無などの多様性に配慮した避難所運営訓練が行われた。女性防災リーダーを目指す青森県南地域の32人が参加し、様々な状況を想定しながら知恵を絞った。

 訓練は一般社団法人男女共同参画地域みらいねっと(青森市、小山内世喜子代表理事)が主催する「女性防災リーダー育成プログラム」の一環。震度6強の地震による長期の避難所生活を想定し、臨月の妊婦や赤ちゃん連れの母親、認知症の高齢者など要配慮者役も設定して実施した。

 参加者はまず、被災者の受け入れを体験。「災害関連死が発生しない避難所」を目指し、▽総務・情報▽施設管理▽高齢者等要配慮者▽乳幼児世帯▽衛生▽食料物資―の6班に分かれて必要な空間の整備や食事提供などに挑戦した。

 このうち乳幼児世帯班は、子育て世帯が夜泣きなどで気兼ねすることなく過ごせるよう、一般世帯の居住エリアとは別の部屋にファミリーテント2張りを設置。授乳や妊産婦の休息を想定した女性限定スペースも設けた。

 参加者は、「テントの設営が想像以上に難しかった」「他の班ともっと連携すれば良かった」などと改善点を話し合い、防災意識を高めていた。【全文】

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