「刺身定食」食べた30代男性から寄生虫アニサキス 魚市場食堂を1日営業停止処分 岩手・宮古市 県内2024年4件目

岩手県宮古市の食堂でアニサキスによる食中毒が発生したとして、県は11日、この食堂を食品衛生法に基づき1日間の営業停止処分としました。2024年の県内のアニサキスによる食中毒は4件目です。

営業停止の行政処分を受けたのは、宮古漁業協同組合が営業する宮古市臨港通の宮古市魚市場食堂です。
県によりますと、仙台市内の医療機関から「診察した患者からアニサキスが摘出され、宮古市内の飲食店で刺身を食べたようだ」と、仙台市保健所を通じて県に連絡がありました。患者は30代の男性で、7日にこの食堂でタラ、マグロ、サーモン、ホタテの刺し身がつく「刺身定食」を食べ、9日に医療機関を受診して胃のむかつきや痛みの症状を訴えました。重症ではないということです。
宮古保健所による調査の結果、この食堂で提供された刺身定食が原因のアニサキス食中毒と断定されたことから、県は食品衛生法に基づき生食用鮮魚介類を使用するメニュー(冷凍処理したものを除く)に限って11日の1日間の営業停止処分としました。
◇ ◇
アニサキスは海産魚介類に寄生する2~4センチほどの白い糸状の寄生虫です。県は魚介類を生で食べる際はアニサキスがいないか調理する段階でよく確認し、内臓を早く取り除くのが予防に効果的だとしています。また食品を十分に加熱するか冷凍保存すれば死滅するということです。

© 株式会社アイビーシー岩手放送