![](https://nordot-res.cloudinary.com/c_limit,w_800,f_auto,q_auto:eco/ch/images/1173567009214694341/origin_1.jpg)
ゴールデンステイト・ウォリアーズのドレイモンド・グリーンは、ステフィン・カリーとクレイ・トンプソンの“スプラッシュ・ブラザーズ”と並び、チーム不動の主力として君臨してきた。
一方で、熱い性格がネックとなって不協和音を生むケースも少なくなく、試合中にケビン・デュラント(現フェニックス・サンズ)と口論を起こしたことは有名な話。スティーブ・カーHC(ヘッドコーチ)とも衝突したことがある“暴れん坊”が、彼との確執を振り返っている。
2012年のドラフト2巡目35位でウォリアーズ入りしたグリーンは、最初の2シーズンは控えだったが、カーHCが就任した2014-15シーズンにレギュラーへ定着。エネルギー溢れるディフェンスと攻撃の潤滑油的な役割で、チームを支えてきた。
キャリア12年間でリーグ優勝4回(2015、17、18、22年)、オールNBA2ndチーム選出1回(16年)、最優秀守備選手賞1回(17年)、オールディフェンシブ1stチーム選出4回(15~17、21年)、スティール王1回(17年)など、輝かしい実績を残してきたグリーン。しかし、カーHCが「ドレイモンドには呆れた」と発したシーンがテレビで抜かれるなど、これまで2人は幾度となく衝突してきた。
16年2月27日に行なわれた敵地でのオクラホマシティ・サンダー戦、グリーンとカーHCはハーフタイム中に口論。チームメイトが2人の間に入ってようやく収まったが、オクラホマ州警察が介入するほど激しいものだった。
シュートセレクションを巡り、グリーンがカーHCに対して「このクソ野郎!」と言い放ったことが発端とされるが、グリーンは自身のポッドキャスト番組『The Draymond Green Show』にウォリアーズの同僚であるケボン・ルーニーをゲストに迎え、当時の舞台裏を明かした。
「この男(ルーニー)は1年間で一言も話さなかったが、俺とスティーブがロッカールームで言い争っていると、抑え切れずに笑いながら座っていた。あの時、スティーブは俺を殺したかったはず。そして、俺が彼を殺したいと思っていることに気付いた(笑)」
当時1年目のルーニーは「あれは僕が関わった中で最も面白い出来事のひとつだ」と8年前の出来事を回想。「(マリース)スペイツの隣に座っていたんだけど、みんなが落ち着かせようとしていたから、思わず笑いがこみ上げてきたんだ。真剣な瞬間だったけど、背後でクレイ(トンプソン)がドレイモンドに『リラックスしろ!』と言っているのが聞こえた。最も面白い出来事のひとつだった」と語った。
グリーンによれば、仲裁に入ったトンプソンに「俺たちはチームだ。ドレイ! 黙っていろ。彼(カーHC)はコーチだぞ」と叱責されたという。
現役時代にシカゴ・ブルズとサンアントニオ・スパーズで計5回の優勝を経験したカーHCはウォリアーズを2015、17、18、22年にリーグ優勝へ導いた。グリーンは指揮官との衝突で自身は「100%トレードされる」と思っていたようだ。
「特に、彼はコーチとして成功していた。チームは彼を手放すわけにはいかなかった」
衝突から8年が経過。グリーンは今季度重なる乱闘騒ぎを起こすなど問題児ぶりは変わらずだが、ことカーHCとのことについては「俺たちは様々な瞬間を経て、関係を築いてきた。今は彼と口論するなんてことは考えられない(笑)」と、良好な関係を主張していた。
構成●ダンクシュート編集部