楽天グループ三木谷浩史会長が自らの起業経験を振り返り講演 「『世の中の役に立つ』という思いを大事にして」 鳥取大医学部

学生にチャレンジ精神を持つよう語りかける三木谷浩史会長=米子市西町、鳥取大医学部

 楽天グループの三木谷浩史会長による講演会が11日、鳥取大医学部(鳥取県米子市西町)であり、「未来への挑戦・鳥取から世界へ」と題し、学生約120人に自らの起業経験を振り返り、挑戦し続けることの重要性を語った。

 同大医学部付属病院では2022年から、薬剤とレーザー光線を用いて口や首などに発症する頭頸部(とうけいぶ)がんを治療する「光免疫療法(アルミノックス治療)」を実施する。今回はこの治療法を開発した楽天グループの関連会社・楽天メディカルの副会長兼共同CEO(最高経営責任者)でもある三木谷会長が各地の医療機関との意見交換を兼ね、講演する機会を設けた。

 三木谷会長は楽天グループを創業し、時に周囲からネガティブな意見を受けながらもインターネット通販やモバイル通信事業にいち早く着目した経験を回想し、「障害があったとしても、まずはやってみることが大事だ」と強調した。

 事業家としての志は創業時から一貫しているとし、「『世の中の役に立つ』という思いを大事にしてきた。皆さんも働いていく上でそうした思いを大事にしてほしい」と語りかけた。

 聴講した医学科4年の学生(26)は「これから先、決断が求められる時は今回の講演を思い出していろいろな分野に飛び込みたい」と話した。

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