渋野日向子の妹・暉璃子は予選落ち 大学4年の今夏はプロテスト受験へ「テストと卒論どちらも頑張りたい」

渋野日向子の妹・暉璃子は予選落ち(撮影:福田文平)

<日本女子アマチュアゴルフ選手権 2日目◇12日◇我孫子ゴルフ倶楽部(千葉県)◇6679ヤード・パー72>

ツアーで活躍するプロを姉に持つことで注目を集めた3選手は明暗分かれる結果となった。初出場となった渋野日向子の妹・暉璃子(きりこ)はトータル18オーバーの146位タイ、神谷そらの妹・ももはトータル3オーバーの65位タイで予選落ち。一方、吉田優利の妹・鈴(りん)はトータル6アンダーの6位タイと好位置で決勝ラウンドに進んだ。

明治大4年の暉璃子は6つのダブルボギーなどで「87」と大きく崩れた。「ショットの調子が悪くて、こういう結果になってしまいましたけど、いい経験になったかなと思います」。初日の14番パー4では2打目をバックスピンで放り込むイーグルもあったが「それだけでしたね」と苦笑いだった。

ゴルフに本格的に取り組んだ時期が遅く、経験不足は否めないが、姉をも上回るような飛距離は大きな魅力。2日間同組だった吉田鈴、都玲華を大きくアウトドライブする場面が何度もあった。一方で2人との差を痛感させられたのがパッティング。「今回のように上手な選手と回るとピンチでもパッティングで拾ってくる。今後はパッティングの技術も必要になってくるなと感じました」と課題を持ち帰った。

「ここまでゴルフをやってきたので、一度は受けてみたい」と今年のプロテストに挑戦予定。7月下旬には1次が始まるだけに課題克服は急務。今後は大学の試合に加えて「卒論もあるので大変なんですけど、どちらも頑張りたいと思います」。卒業とプロテスト合格へ、この夏が正念場だ。

神谷3姉妹の次女・ももは「71」とスコアを伸ばしたものの、初日の出遅れが響き、1打及ばずの予選落ち。「ショットは初日から修正できたんですけど、パッティングがとことん入らない一日でした」。2つのバーディはショットで奪ったもので、5メートル前後のチャンスをことごとく逃した。

「試合になるといつもパッティングが…と言っている気がするので、何か対策をしないといけないと思います」。昨年に続き、2度目の挑戦となるプロテストに向けて、こちらもパッティングが課題となる。

今後は主催者推薦でレギュラーツアー「ミネベアミツミレディス 北海道新聞カップ」(7月開催)に出場するほか、姉・そらのキャディをツアーで務める予定もある。「姉がアマチュアのころにも一度ツアーでキャディをしたんですけど、ギャラリーとして見ている時には分からない、勉強になることがたくさんあったので、またやりたいとお願いしました」。貴重な経験を自身の大きな成長につなげていく。(文・田中宏治)

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