EURO2024出場選手の「市場価格トップ10」と「高給取りトップ10」の興味深い共通点と違いは!?

現地時間6月14日から1か月間にわたってドイツの10都市で開催されるEURO2024。欧州大陸最強の代表チームを決する大会では、ワールドカップをしのぐほどのハイレベルな戦いが展開されると予想されている。

そして、サッカーの本場である欧州の祭典ということで、選手の顔ぶれも豪華であり、それがファンの期待と興奮をさらに高めていると言えよう。ビッグクラブの中核をなすスターたちから、知名度はまだ低くともその実力の高さが確認されている逸材まで、どのカードでも見る者の興味をそそるタレントがピッチに勢ぞろいする。

これら優れたタレントたちの価値を示す重要な指標のひとつとして、ドイツの移籍専門メディア『TransferMarkt』による「市場価格」は最もメジャーなものだが、同サイトは大会出場選手の市場価格ランキングを発表している。そのトップ10(同順位複数のため計11人)の顔ぶれは、以下の通りだ。

1位:キリアン・エムバペ(フランス/1億8000万ユーロ=約306億円)
1位:ジュード・ベリンガム(イングランド)
3位:フィル・フォデン(イングランド/1億5000万ユーロ=約255億円)
4位:ブカヨ・サカ(イングランド/1億4000万ユーロ=約238億円)
5位:フロリアン・ヴィルツ(ドイツ/1億3000万ユーロ=約221億円)
6位:デクラン・ライス(イングランド/1億2000万ユーロ=約204億円)
6位:ロドリ(スペイン)
6位:ジャマル・ムシアラ(ドイツ)
9位:エドアルド・カマビンガ(フランス/1億ユーロ=約170億円)
9位:ハリー・ケイン(イングランド)
9位:オーレリアン・チュアメニ(フランス)

すでにクラブ、代表チームの両方で十分な実績を築いたエムバペ、レアル・マドリー加入1年目で大活躍を披露してチャンピオンズ・リーグ優勝に貢献したベリンガムが1位を分け合っており、彼らが今大会の主役の座を争う構図となる可能性は十分あるだろう。

全体的にビッグクラブの若い選手ほど価格は高くなる傾向にある中で、唯一30歳でランクインしたケインは異質な存在であり、バイエルンでいきなり得点王に輝くなど充実のシーズンを過ごしたイングランドの大黒柱であるストライカーも、ドイツで新たなヒーローとなる資質を十分に備えている。
さて、このように発表にされた市場価格ランキングだが、これがそのまま「長者番付」とならないのは言うまでもない。今夏の大舞台に上がるスーパースターたちの中で、最も高給取りの選手10人を順番に並べると、以下の通りになる(選手の給与やクラブの財務状況を専門に扱うサイト『Capology』より)。
1位:クリスチアーノ・ロナウド(ポルトガル/週給330万ポンド=約6億6330万円)
2位:キリアン・エムバペ(フランス/120万ポンド=約2億4120万円)
3位:ロベルト・レバンドフスキ(ポーランド/44万8000ポンド=約9005万円)
4位:アレクサンダル・ミトロビッチ(セルビア/41万4000ポンド=約8321万円)
4位:エヌゴロ・カンテ(フランス)
4位:セルゲイ・ミリンコビッチ=サビッチ(セルビア)
7位:エメリク・ラポルト(スペイン/40万5000ポンド=約8141万円)
8位:トニ・クロース(ドイツ/40万3000ポンド=約8100万円)
9位:マルセロ・ブロゾビッチ(クロアチア/40万ポンド=約8040万円)
9位:ケビン・デ・ブライネ(ベルギー)

やはりと言うべきか、トップは今大会が史上最多6度目の出場であり、他にも多くの記録達成の可能性を持っている驚異の39歳、ロナウド。2016年大会で欧州制覇を果たしたレジェンドは、2位のエムバペに大差をつけており、それも長くトップシーンで最高のパフォーマンスを発揮し続けたがゆえのものである。

エムバペは唯一、2つのランキングに名を連ねた選手であり、ついにマドリー移籍を果たしたことでさらにサラリーの総額もアップするだろうが、さらに今夏に代表チームでもタイトルを獲得することになった場合、14歳差のロナウドにどれだけ迫れるかが興味深い。

構成●THE DIGEST編集部

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