パリ五輪内定の大坂なおみ、錦織圭 メダルの可能性は…両者ともメンタル万全、モチベ十分

大坂なおみ(C)ロイター

パリ五輪の出場が内定したのがテニスの大坂なおみ(26=世界ランク125位)と錦織圭(34=同286位)。

去る13日、日本テニス協会は、公傷制度を利用した2人のランキングが出場圏内に入っているという通知が国際テニス連盟から届いたと発表したのだ。

パリ五輪のテニスの舞台は全仏と同じローラン・ギャロス、クレーコート(赤土)で行われる。

大坂はそもそもクレーが苦手と言われる。2021年の全仏は2回戦の前に棄権、うつの悩みも告白している。同年の東京五輪では聖火ランナーも務めて注目を浴びながら、3回戦で敗退した。

が、今季はつまづくきっかけとなった全仏で3連覇を達成したシフィオンテク(23=同1位)からマッチポイントを握るなど女王を追い詰めた。シフィオンテクが全仏の全7試合でセットを奪われたのは大坂との2回戦だけだ。

「子供ができ、あえて苦手なクレーコートから新たな挑戦をしようということでしょう。同じクレーのパリ五輪はその延長線上にある。東京五輪は早々と敗れたこともあって、パリ五輪にかける気持ちは強い。そもそも力のある大坂が、メンタル面も充実しています。実力的にはシフィオンテクと1、2を争う存在だと思いますね」(スポーツライターの武田薫氏)

大坂がパリでメダルを取る可能性は高そうだが、錦織はどうか。

「すでに34歳。同年代の選手は次々に引退しているし、今年の4大大会とパリ五輪を花道の一環ととらえているのではないか。中でも五輪は4大大会と違って3セットマッチですし、16年のリオ五輪の3位決定戦ではナダルに勝って銅メダルを獲得しています。日本では4大大会以上に五輪が注目されるし、パリ五輪に向けたモチベーションは高い。技術があるうえ、全仏1回戦では若手有望株のジャロ(22=同165位)相手にフルセットで勝ち切ったようにメンタルは強い。メダルまではともかく、面白いテニスは見せてくれると思いますよ」とは前出の武田氏だ。

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テニス界の話題と言えば、ちょうど1年前の全仏OPの女子ダブルス3回戦。加藤未唯が不用意に相手陣後方に戻した打球がボールガールの首筋を直撃、結果として「失格」となり世界中で大きな注目を集めたのは記憶に新しい。しかし、単なる失格ではなく「弱点を引き出された敗戦だった」という見方もある。いったいなぜか。

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