全国の城、歴史が一堂に! 御城印や甲冑着付けに大賑わい 群馬・前橋市できょうまで「群馬戦国御城印サミット」

 戦国武将気分が味わえるイベント「群馬戦国御城印サミット」(同事務局主催)が15日、群馬県前橋市大友町のホテル1-2-3前橋マーキュリーで始まった。限定の御城印販売や甲冑(かっちゅう)の着付け体験、専門家の講演や迫力ある演舞などがあり、多くの歴史ファンでにぎわっている。16日まで。

 会場には県内外から集まった18団体がブースを出展し、それぞれゆかりの城や武将をモチーフにした御城印などを販売して歴史を発信している。甲冑の展示やのぼり旗も並び、戦国の雰囲気を演出した。

 着付け体験では赤や黒の甲冑を身に着け、刀を手に記念撮影できる。大谷秋晴さん(10)=前橋市=は「織田信長が好き。甲冑を着て武将気分を味わえた」と笑顔で話し、橋北一彦さん(65)=埼玉県上里町=は「かぶとを被ると少し重く感じた。中には部下を思い亡くなった格好良い生きざまの武将もいたのかも」と戦国時代に思いをはせていた。

大谷刑部も「驚き」

 初出展した滋賀県長浜市のブースでは、「浅井3姉妹」の一人で豊臣秀頼の母、淀殿が生まれた小谷城と、生存伝承がある総社城のコラボ御城印を販売し、初日で売り切れるほどの人気ぶりだった。関ケ原の合戦で敗れ、群馬県沼田市に落ち延びた伝承がある武将、石田三成の大河ドラマ化を目指す署名も募った。

 ふくい城巡りプロジェクト(事務局・福井新聞社)は敦賀城などの御城印を販売。同行した大谷吉継おもてなし武将隊の「大谷吉継」さんは「群馬の会場の盛り上がりに圧倒された」と驚いていた。

「誤算は東軍についたこと」

 専門家のトークショーもあった。三成に扮した発信が人気で、X(旧ツイッター)で約22万人のフォロワーがいる「石田三成@ZIBU」さん(ジブ殿)は、沼田を治めた真田信之と三成の書状のやり取りをひもとき「2人の仲は多くの武将が知っていた。最大の誤算は信之が東軍についたこと」などと解説。歴史家の小和田泰経さんの講演もあったほか、館林市を拠点に活動するご当地アイドル「Menkoiガールズ」などもパフォーマンスで会場を盛り上げた。

 群馬御城印プロジェクト(吉岡町)の吉沢洋紀代表(43)は「全国から歴史を発信する団体が集まった。いろいろな地域の歴史を知ってもらうきっかけになれば」と来場を呼びかけた。

 16日は御城印鑑定士「TAKU」さんのトークショーや、いずれも沼田市を拠点に活動する「戦国茶屋娘」と「姫華衆(ひめかしゅう)KAZANE」のパフォーマンスなどがある。午前11時~午後4時。入場無料。

© 株式会社上毛新聞社