「気持ちを奮いたたせた」こん身ロングパットなど『65』も… 佐久間朱莉はまたも“1打”に泣いて2位

こん身のプレーを続けた佐久間朱莉だったが、今回も1打に泣いた(撮影:米山聡明)

<ニチレイレディス 最終日◇16日◇袖ヶ浦カンツリークラブ・新袖コース(千葉県)◇6584ヤード・パー72>

3打差を追い最終日のラウンドに臨んだ佐久間朱莉は、7バーディでボギーなしの「65」と初優勝への思いを表現するような好プレーを見せた。しかし、それを上回る「64」を記録した同い年の岩井明愛に1打及ばないトータル12アンダーでフィニッシュ。今季3度目の2位で、またも悔しさを噛みしめる結果になった。

「やっぱり悔しいですし、勝てなかったという思いもあります。でも最終日にいいゴルフをしたうえでの2位だったので、その点は良かった」。ラウンド直後は、さまざまな感情が交錯する。

見せ場は7番パー5からの4連続バーディ。ショット、パットともにかみ合い、中盤で一気にスコアを伸ばした。特に「大きかった」と言うプレーが、10メートルをねじ込んだ8番パー4のバーディパットだ。

「そこまでずっと打ち切れなくて、弱くて入らないミスが多かったけど、あそこはすごくしっかりとしたタッチを出せたし、気持ちを奮い立たせることができた。すごく支えてくれたバーディだったと思います」

前半は見なかったというリーダーボードも、この辺りから目に入るようにもなったという。ただ、まったく同じホールで岩井明愛も4連続バーディとしていたのも、“勝負のあや”。優勝争いは、終盤までもつれこんだ。

最終18番パー5では、残り195ヤードのセカンドを5番ユーティリティで6メートルにつけてイーグルチャンスが巡ってきた。17番のティショットを打つ時、16番から歓声が聞こえていたこともあり、なんとしても決めたい場面だったが、この3打目がカップに吸い込まれることはなかった。

「17番、18番は決めたい気持ちが強かった」。3度ある2位は、いずれも1打差で惜敗したもの。今はこの“あと一歩”を糧に、悲願成就の日を辛抱強く待つしかない。

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