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朝食にたんぱく質+炭水化物のすすめ。教えてくださった管理栄養士の古谷彰子さんは、17kgの減量経験があります。古谷さんが提案するのは、朝食をしっかり食べてやせる「10時間空腹リセットダイエット」。今回は、腸内環境を整えるために朝食にプラスしたい水溶性食物繊維についてお話を伺いました。
★朝ごはんでダイエットメニュー6選★
朝食を食べる&食物繊維を食べることで便秘解消
代謝が落ちてきたマチュア世代にとっての難敵・ダイエット。「どうすればやせられるの?」と悩む人の多くが、実は便秘というトラブルを抱えているようです。便秘になると頭痛、むくみ、肌荒れ、吹き出物、イライラしやすいなどなど、心身のあちこちに悪影響が現れます。
そんな便秘の悩みを解消するため、今日から習慣にしてほしいことがあります。それは朝食をぬかず、きちんと食べること。
朝食を食べることで、腸が刺激され、便意を起こすスイッチが入るのです。またこれまでご説明してきたように、朝食で絶対にとってほしいのは炭水化物とたんぱく質ですが、腸内環境を整えるため、ぜひ食物繊維もプラスしましょう。
野菜を食べていても、水溶性食物繊維は不足する!
食物繊維は1日3食、毎回とるのが理想ですが、とくに朝食では水溶性食物繊維(食物繊維には水に溶ける水溶性、水に溶けにくい不溶性があります)をたっぷり食べましょう。
朝食で食べたい! 水溶性食物繊維を多く含む食べもの
【穀類】大麦、オートミール、ライ麦、玄米
【海藻類】のり、わかめ、昆布、もずく、ひじき、めかぶなど
【いも類】こんにゃく、じゃがいも、里芋、長芋など
【きのこ類】しいたけ、えのきだけ、しめじなどきのこ類全般
【野菜】大根、パセリ、モロヘイヤ、オクラ、ブロッコリーなど
【果物】りんご、いちご、みかん、アボカドなど
食物繊維というと、野菜をイメージする人も多いのでは? でも野菜にはあまり水溶性食物繊維は含まれていません。そのため「毎日サラダで野菜をたくさん食べている」と食物繊維をとっているつもりでも、「実は水溶性食物繊維が不足していた!」というケースもあります。
とくに「水溶性食物繊維は朝食でとる」のが腸内細菌叢を改善するポイント。水溶性食物繊維の一つであるイヌリン(ごぼうや菊芋に含まれている)は、朝食でとることによって腸内細菌叢のよくない状態を改善してくれる可能性があることがわかっています。
やせている人の腸内細菌は種類が豊富で、腸内に短鎖脂肪酸が多いのが特徴です。この短鎖脂肪酸を増やすのが水溶性食物繊維で、朝のほうが短鎖脂肪酸ができやすいというわけです。
海藻類やきのこ類をみそ汁やスープの具にするなど、上にあげた食材をできるだけ朝食で食べるように工夫してみましょう。
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朝食におすすめ! 水溶性食物繊維がたっぷりとれるきのこピラフ
炊飯器に米、水、しめじ、マッシュルーム、まいたけ、玉ねぎやにんじんのみじん切り、顆粒スープの素などを入れて炊く。
腸内環境を整えることは、生涯の健康に関わります
腸内の細菌叢は善玉菌2:悪玉菌1:日和見菌7が理想的とされています。この腸内環境のバランスがくずれ、悪玉菌優勢になると腸内の蠕動運動が鈍くなり、便秘しやすくなります。食物繊維は水溶性、不溶性バランスよく食べてほしいのですが、とくに朝、水溶性食物繊維を食べることには便通をよくするだけでなく、次のようなメリットがあります。
●腸内環境を整える
⇒免疫力がアップする
●水溶性食物繊維はよけいな脂肪のためこみを抑える腸内細菌のエサになる
⇒脂肪をためこみにくくなる
●血糖値の急上昇を抑える
⇒太りにくい、糖尿病などの生活習慣病の予防になる
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一般的に、加齢に伴って腸の機能は低下していきます。今は便秘や血糖値などの悩みがない人も、人生100年時代をより健康に過ごすため、毎朝、水溶性食物繊維を食べ続けて便秘、肥満、生活習慣病の予防を心がけておくことが大切です。
※2023年6月5日に配信した記事を再編集しています。
監修者
博士(理学)、管理栄養士 古谷彰子
ふるたに・あきこ●愛国学園短期大学 准教授。早稲田大学 規範科学総合研究所 ナノ・ライフ創新研究機構 招聘研究員。ChronoManage代表。(株)アスリートフードマイスター認定講師としても勤務。実習、イベント等で短期大学、学校給食へのレシピ提供や、フードスペシャリストとして食品開発業務の経験、各種雑誌へのコラム、献立提供、監修(日経ヘルス、クロワッサン等)など多方面で活動中。最大17㎏減量経験あり。