JR上熊本駅「屋根落下問題」 熊本市『管理責任は認める』も「地震の影響は確認されていない」と主張 “納品された屋根自体の問題”とし施工業者を提訴する方針変えず

JR上熊本駅の屋根の一部が落下した事故、熊本市は屋根の施工に問題があったと業者に損害賠償を求める方針ですが、20日の熊本市議会で管理責任については認める発言をしました。

この問題は、去年7月、JR上熊本駅で、歩行者通路の屋根の一部が落下したものです。熊本市は施工業者に責任があると損害賠償を求める方針ですが、業者側は熊本市の責任を主張しています。

この屋根は2016年3月に完成し、熊本地震後の5月に雨漏りが確認されていました。

業者側は、熊本地震の影響と主張していますが、市側は…。

上野美恵子 委員「地震の影響はないというお考えなんですか?それとも、判明していないということですか?」

熊本市道路整備課 永田大治 課長「影響がないというか、影響を確認していないというのが、私どもが判断する一番正確な言葉かなと」

市の職員の目視による調査で、「地震による影響は確認されていない」と反論しました。

また、雨漏りから落下までの7年間、対応はしていなかったのか。業者側は2019年に熊本市との間で、雨漏りの原因究明と補修に取り組む確認書を交わしたにも関わらず、市が対応を放置していたと主張しています。

施工業者 太陽土木の社長「落下する可能性があることは、業者側も再三、市に申し入れていた。市の方が見過ごしていた、放置していた」

これについて、市側はあくまでも納品された屋根自体に問題があるとし、損害賠償を求める方針は変えませんでしたが、管理責任については認める発言をしました。

熊本市法制課 金子明真 審議員「市民に被害が生じた場合には、賠償責任を負う意味での管理責任はある」

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