窪木「メダル獲得する」 パリ五輪自転車代表 出身地・福島県古殿町民に誓う

五輪への決意を語る窪木

 パリ五輪自転車競技トラックに出場する窪木一茂(35)=ブリヂストン、学法石川高出身=の壮行会は21日、出身地の福島県古殿町の町公民館で開かれた。「支えてくれた古殿町の人たちに感謝している。メダルを獲得し、古里を世界にアピールする」と言葉に力を込めた。

 窪木は2016(平成28)年のリオデジャネイロ五輪以来2大会ぶり2度目の五輪出場。4000メートル団体追い抜きなど3種目に臨む。町民ら約100人が参加した。岡部光徳町長が「子どもたちに夢と希望を与えてくれた。成長、進化した力を発揮してほしい」と激励した。

 窪木は「夢中になれるものに出会い、自転車をこいできた」と自身の歩みを振り返った。両親や地元関係者に感謝の言葉を伝えた。「町民が誇りに思える走りで、4年に一度の舞台で結果を残す」と意気込んだ。

 母校の学法石川高と古殿中でも、それぞれ壮行会が開かれた。学法石川高では拍手で迎えられ、生徒に出場種目のルールや特徴、見どころなどを説明した。古殿中では生徒から応援メッセージ入りの日の丸の旗を手渡され、応援団からエールを受けた。

■母校生徒から激励「力に変える」

 窪木一茂は学法石川高で取材に応じ、「前回の五輪ではオムニアムで14位だったが、今回は表彰台が狙える。メダルを地元に持ち帰ってくる」と自信を見せた。

 ―意気込みを。

 「世界で結果を残すために日々頑張ってきた。成績が出ない時期もあったが、大好きな自転車と向き合ってきた。自分はスピードが強み。多くの県民に応援してもらって、うれしい報告をしたい」

 ―母校の生徒から激励を受けた。

 「エネルギーをもらった。リオ五輪の時は恥ずかしい気持ちがあった。今回は自信がついてきたこともあり、応援を力に変えることができる」

 ―自転車競技を始めた高校時代を振り返って。

 「高校3年間は自転車で通学していた。学校で過ごした日々が懐かしい。初心を忘れてはいけないと感じた。地域住民は(自転車競技に)理解があって、応援してくれる。自転車に適した地域だと思う」

 ―五輪開幕が近づいてきた。

 「静岡県でトレーニングを積み、7月中旬にフランスに出発する。体調管理を徹底したい。一日一日を無駄にせず、メダル獲得を目指す」

応援メッセージの書かれた日の丸の旗を背に、古殿中の生徒らと交流する窪木(手前)

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