「僕が指示しました。あなた方のために」「柳町は見て感じた方がいい」 ソフトバンク、小久保監督の一問一答

ロッテに勝利し観客にあいさつする小久保監督(撮影・穴井友梨)

◆ソフトバンク3―1ロッテ(22日、みずほペイペイドーム)

ソフトバンクが終盤の鮮やかな逆転勝ちで2連勝を飾った。貯金は最多の24。先発の大津がプロ最長8回1失点で5勝目を挙げた。

―大津亮介がプロ最長の8回を1失点。

「相手の種市もすごいピッチングをしている中、初回の1点でよく我慢したのが勝因につながった。8回は本来、松本(裕)ですけど、同点までは大津でいかそうやということで。彼の今後の野球人生を考えた時にはあそこの8回は大きかったかなと思います」

―その8回は三者連続奪三振。

「そうねえ、同点だったら本来は松本なんですけど、あいつのためにくれてやれという感じですかね」

―前回は気持ちの面での指摘もした。

「気持ちはひと言も言っていないよ。投げている姿が弱いわけじゃなくて、あの対戦の時に『打てるもんなら打ってみろ』があったかというだけの話。今日は前回そういうことがあったのを含めて、8回の姿は良かったですね。8回、あの姿で勝ち投手になれましたしね」

―序盤にはソトに内角攻めもみせた。

「ものすごい相性が悪いのが岡とソト。あそこはだいたいバッターは、インサイドに2球来たら、もうないだろうとは待つので。うまく心理の裏をかいた海野の要求だったかなと思いますね」

―7回に柳町達が同点の左犠飛。

「2球のアプローチを見たときにはちょっと厳しいなと思ったんですけどね。追い込まれてから何とか三振しないという姿。こっちも4番の山川に代走を出しているので、その辺はバッターもしっかりその意図をくみ取っての打撃だった。2ストライク前にああいう姿が出れば言うことはないんですけど、最低限の仕事はしてくれたなと思いますね」

―2球空振りから粘っての打撃。

「粘ったというか。3打席目でクリーンアップの栗原がライトライナー、山川のファウルでの粘り、近藤の粘り。それがあっての3打席目。柳町の2球の空振りの後の姿は良かったけど、レギュラーをはって、1軍でずっとやる選手は3打席目にあのぐらいのピッチャーの対応してくる。難しいことなんですけど、柳町はしっかりと1点取ったのは、最低限よしとしながら、3打席目もさされていたなという印象は最初は持ちました。結果的には何とかバットに当てようという姿だったので、今までにない姿は出たかなと思いますけどね。ただ、レギュラーで出ている選手は3打席目はきっちり捉えてくるんだというところは柳町は見て感じた方がいいと思います」

―周東佑京の勝ち越しソロ。

「ホームランを打つと思っていなかったので、びっくりしました」

―中盤まで苦しめられた種市を攻略した。

「今シーズンの映像を見ていましたけど、なかなか100球前ぐらいまで、3打席の後半ぐらいまでは対応が難しいなという見立てだった。予想通りでしたけどね。やっぱり100球を超えたのと、周東にホームラン打たれた後、(種市は)気持ちがガクッときたでしょうから。ただ、今シーズン戦った中でも3本の指に入るぐらいの本当に堂々たるピッチングだったなと。相手投手ながら感じていましたね」

―慶大トリオを並べた。

「今日はちょっと僕が指示しました。あなた方(メディア)のために」

―今後に向けて。

「明日はモイネロが今度は日曜で回る。その日曜なので長いイニングを投げてもらうことを期待しています」

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