「楽勝だと思っていたら…」大逆転負けを喫したフランスの現地メディアが日本男子バレーの“猛反撃”に唖然!「驚異の集団だ」「支配者はイシカワ」【ネーションズリーグ】

フランスの地元メディアを唖然とさせる大逆転劇だった。

現地6月22日、フィリピン・マニラで開催された男子バレーボール・ネーションズ(VNL)1次ラウンドで、世界ランキング4位の日本男子代表は同7位フランスと対戦。ともにほぼベストの陣容で激突した一戦で、日本は2セットを連取されて窮地に追い込まれる。それでも会場の大声援にも後押しされて見事に盛り返し、セットカウント3-2(17-25、19-25、25-16、25-23、15-10)の逆転勝利を飾った。

手に汗握るハイレベルな攻防戦からの劇的な幕切れに、フランスの現地メディアも驚きを隠せない。全国紙『Le Figaro』は「レ・ブルー(代表チームの呼称)は日本に手痛い逆転負けを食らった」と記し、「(東京五輪の)オリンピック王者は力強い試合運びで先に2セットを奪取し、そのまま楽勝を収めると思っていたが、そこからの日本の反撃は凄まじかった。彼らの自己犠牲のスピリットにフランスは圧倒されたのだ」と評価。「筋肉系の怪我を抱える大スター、イアルバン・ヌガペトが欠場したとはいえ、第3セット以降のフランスはミスも多く、課題の残る敗戦となった」と続けている。
同じく全国紙『Ouest France』も日本のパフォーマンスを称えた。「フランスはあっさり勝利して決勝ラウンド進出を決めるはずだったが、日本は驚異の集団だった。第3セット以降にフランスの勢いが低下していくのを尻目に、支配者として君臨したイシカワ(石川祐希)を中心に猛烈なエネルギーで得点を重ねていった」と激賞。そのうえで「フランスはあっさりと第3セットを落としたのが痛かった。第4セットからは息を吹き返したが、今度はサーブなどでミスを連発。辛抱強く戦い続ける日本に、完璧だったはずのシナリオを打ち砕かれたのだ」と論じた。

その後他会場の試合結果によって、フランスの決勝ラウンド(準々決勝)進出も決定。すでにベスト8を決めていた日本は日曜日の最終戦でアメリカ(世界ランキング5位)と、フランスはブラジル(同6位)とそれぞれ対戦する。

構成●THE DIGEST編集部

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