福島県相馬双葉漁協の水揚げ量 震災後最多5064トン 2023年度金額は前年度比減

 福島県相馬双葉漁協の2023(令和5)年度の水揚げ量は5064トン(前年度比417トン増)となり、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故の発生後、初めて5千トンを超えた。一方、水揚げ額は前年度比約1億4千万円減の29億7726万円と落ち込んだ。22日、相馬市の漁協で開かれた総代会で報告された。

 2023年度はマダコやホッキ、ノリが好調で、水揚げ量は震災前の27%程度まで回復した。一方、スズキや単価の高いタチウオなどが不漁だった影響で、前年度の水揚げ額を下回った。

 2024年度の水揚げ額の目標を31億5千万円とした。2021年度から始まった拡大操業に伴う操業日数の増加を見込んでおり、約1億7千万円増の目標を設定した。2月に全焼した同市の造船所「松川造船」については、行政機関を含めた関係者とともに再建を目指す。

 今野智光組合長は「さまざまな課題が山積するが、役職員が一丸となって対応していく」と述べた。

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