梅雨入り猛暑で気になる…エアコンの「冷房」と「除湿(ドライ)」どちらが電気代が安い?

各地で梅雨入りし、ジメジメ蒸し暑い日が続くなか、エアコンを活用している人も多いのではないでしょうか。
このエアコンですが、「冷房」と「除湿(ドライ)」のボタンがありますよね。どちらも涼しくなりますが、どちらの方が電気代が安くなるのでしょうか?
意外なポイントがあるようです。

強い日差しに、ムーンとするジメジメの湿度。
蒸し暑い日が続いていますが、なんとか快適に過ごすために手放せないのが、「エアコン」です。

部屋を快適に保つためには、冷房と除湿を使い分けることがポイントだということです。

島根県松江市の家電量販店。
店内には各メーカーの最新エアコンが並びます。梅雨の蒸し暑い中での、エアコンの上手な使い方を、総合家電アドバイザーに聞きました。

家電店の担当者
「梅雨時期は気温がそこまで上がっていないんですが、湿度が非常に高いので、快適に過ごすには除湿をおススメします。
室温が高い時は冷房をお使いいただく、そして湿度が高い時は除湿。快適になるためには冷房と除湿を上手にコントロールしていただくとよろしいです」

この時期は「除湿(ドライ)」が効果的ということですが、実はエアコンのタイプなどによって、その効果や電気代に差が出ると言います。

家電店の担当者
「除湿機能には大まかに2つの方式があります。「再熱方式」と「弱冷房方式」です。
弱冷房方式は電気代が安く除湿ができますが、部屋の温度が下がるため体が冷えることもあります。
一方、再熱方式は室温を下げずに除湿ができるので体が冷えません。ただし、電気代は少しかかってきます」

エアコンの種類にもよりますが、「除湿(ドライ)」には湿度を目標値まで下げるために微弱な冷房運転を続ける「弱冷房除湿」と、室温を一定に保ったまま、より除湿に特化した「再熱除湿」の2種類があります。

「再熱除湿」は、冷えた空気を暖めてから室内に戻すため、暖める工程の分だけ「冷房」や「弱冷房除湿」よりも消費電力が大きくなるのだと言います。

では結局、電気代が一番安いのは…「冷房」?「ドライ」?どっち?

家電店の担当者
「電気代が一番安いのは弱冷房方式の除湿。次が冷房です。電気代が一番かかるのは再熱方式の除湿という順番になります。
冷房の場合は温度を冷やすことを目的にしているので、湿度が下がっていなくても動きが止まります。結果電気代が安くなります。ただ最終的にジメジメが取りたい場合は除湿が必要になってきます」

エアコンや条件によっても様々ですが、電気代だけを取ってみると、一般的に安い順としては、「弱冷房方式の除湿」→「冷房」→「再熱方式の除湿」となるそうです。

この他にも、メーカーによっては「冷房」と「除湿」をAIが判断し自動的に切り替えてくれるエアコンがあるので、それを導入したり、冷房とあわせてサーキュレーターなどを使ったりすることでも、電気代の節約につなげられるとしています。

家電店の担当者
「湿度が10パーセント下がると体感温度が1度下がると言われているので、梅雨の時期は除湿(ドライ)を上手に使っていただくと良いかなと思います」

梅雨とこれからの夏本番。エアコンの機能を知ることで、効果的な冷却と電気代の節約にもつなげていきましょう。

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