【シンガポール】MRT駅での郵便サービス、25日から試験[運輸]

シングポストとSMRT傘下のステラ・ライフスタイルは25日、MRTの駅を利用した郵便サービスの試験導入を開始する(ステラ・ライフスタイル提供)

シンガポールの郵便・物流大手シンガポール・ポスト(シングポスト)と公共交通運営大手SMRT傘下の小売事業部門ステラ・ライフスタイルは25日、都市高速鉄道(MRT)の駅を利用した郵便サービスの試験導入を開始する。国内初の試みとなる。

両者は、利用客の利便性を高めるためMRT駅周辺での郵便サービス拠点の設置強化を検討する覚書を締結した。試験導入はこの一環で、郵便物の配達にMRTを利用した場合の運用コストの効率化や二酸化炭素(CO2)排出量削減などのメリットを調査する。

期間は25日から3カ月間。毎日午前11時から午後2時までにMRT東西線で実施する。シングポストの制服を着た最大2人の配達員が、東部タンピネス駅と中心部ラッフルズプレイス駅にあるシングポストの郵便サービス窓口などで収集した郵便物を、東部パヤレバ駅に近接するシングポストの仕分け施設に届ける。

両者は声明で、今回の試みが成功した場合、SMRTが運営する全路線の駅に試験導入を拡大する計画を示した。

シングポストのシンガポール部門のシャーリン・アブドル・サラム最高経営責任者(CEO)は、「シンガポールの都市物流を促進するソリューションを模索するとともに、国内全土の主要輸送拠点に戦略的に郵便サービス拠点を配置することで、消費者や中小企業に利便性を提供し続けることができる」と表明した。

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