国分/生成AI活用プラットフォーム導入、全社員4500人が利用

国分グループ本社は6月25日、グラファーが提供する、企業向け生成AI活用プラットフォーム「Graffer AI Studio」を導入した。

<Graffer AI Studioを導入>

マーケティングや人事、広報部門での活用事例を創出した後、全社員4500人に向け「Graffer AI Studio」の利用を開始した。「Graffer AI Studio」は、企業向け生成AI活用プラットフォーム。多様な業務に適用でき、社員一人ひとりが効率的に生成AIと連携することで作業を進めることができるように設計されている。

国分グループは、生成AIの導入と運用において、開発元のグラファー社と密接に連携し、改善の対象とする業務の選定、プロンプト設計や従業員向けの研修プログラムの策定等を行うことで、生成AIのスムーズな業務への活用・導入を実施してきた。これらの活動により、グループ全社が当たり前に生成AIを業務に活かせる仕組み「KAIWA(KOKUBU Artificial Intelligence Workplace Assistant)」の構築を進めている。

グループ全社導入に先立ち、部署を限定して実施した実証実験期間においても、生成AIとの対話によるアイデアの創出、会議資料の要約、プログラミングのコーディング、調査レポートの要約やマーケティング部門におけるアンケート作成、プレスリリース文書やキャッチコピーの作成など、多様な業務への活用事例が生まれ、「KAIWA」のグループ全社導入に至った。

生成AIは近年、ビジネスの現場で特に注目を集めており、数々のイノベーションを牽引している。国分グループはこれらの最新技術を業務に活用するための研究組織「業務DXラボ(D-STAR)」を発足し、調達から販売に至るサプライチェーン全体の効率化を図り、顧客へのより良い価値提供を目指している。

今後も、より効果的な活用方法を探求し、さらなる顧客体験価値の向上につなげる。全国的な操作説明会の開催や独自の社内制度による「デジタルエバンジェリスト社員」との連携による業務改善の取り組みなど、通常業務の中で当たり前に生成AIを活用可能な 組織定着化を目指し、さまざまな活動を行う予定だ。

執行役員の酒井宏高情報システム部長兼サプライチェーン統括部業務改革推進部長兼デジタル推進部長は、「国分グループは、1712年の創業以来大切にしてきた社是『信用』を基に、社会の変化への対応とお客さまへの提供価値向上を目指し、生成AIの導入を決定しました。今後、グラファー社と共に、企業理念の一節である『食を通じて世界の人々の幸せと笑顔を創造する』ことを目指し、製品の原材料・部品調達から販売までのサプライチェーンにおける生成AIの効果的な活用方法や生成AIを前提とした新しい事業の創出などを探求していきます。引き続き、グラファー社には、事業の課題解決や新しい価値創造に貢献するビジネスパートナーとしての役割を期待しています」とコメントしている。

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