深中通道が開通へ、越境バスに商機

深中通道が間もなく開通し、深セン市から中山市へ移動する際、虎門大橋を渡って迂回する必要がなくなり、所要時間は現在の2時間からわずか30分程度に大幅に短縮される。6月23日付香港各紙によると、ある越境バス事業者は開通初日に一部ルートの変更を手配する予定であると述べた。香港旅遊業議会の徐王美倫・主席は、深中通道の開通は香港と中山間の「双方向旅行」の促進に役立ち、外国人観光客の旅行意欲の向上にもつながると述べた。香港経由で中山やその他の場所への「複数経由」旅行が可能となる。

深中通道の全長は約24キロメートルで、双方向に計8車線あり、伶●洋大橋、人工島、海底トンネルで構成されており、港珠澳大橋に次いで珠江デルタの東側と西側を結ぶ大型幹線道路となる。開通後は深センから中山までの所要時間がわずか25~30分に短縮され、南沙から深センまでの所要時間も20分に短縮、深センから江門までの所要時間はわずか90分になる。中国本土へ向かう香港市民の陸路の新たな選択となる。

香港非路線バス協会の蔡順基・会長は、現在、香港―中山間を往復する越境バスが毎日約50台運行しているが、虎門大橋は大型車両の通行が禁止されているため、主に南沙大橋または港珠澳大橋を経由すると指摘。業界は以前から深中通道のルートを検証し、実験を行った結果、所要時間を45分短縮して1時間にできることが判明したという。業界は開通日に一部の路線を直ちに深中通道に移行させる計画を立てており、週末にはさらに多くの香港観光客が中山に訪れることが予想される。【●=にんべんに丁】

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