1日最大950人態勢で作業 能登半島地震 通信網の復旧はまだ道半ば

能登半島地震では、一時能登の広い範囲で電話やインターネットが使えなくなるなど、通信インフラにも大きな被害が出ました。NTT西日本は25日、石川県輪島市内で復旧が進む作業現場を公開しました。

公開されたのは、天井が崩落し現在も通行止めが続く輪島市の国道249号・中屋トンネル近くの現場で、輪島市門前町西円山のトンネルの入り口付近では、地震で発生した土砂崩れで通信線の切断に加え電柱が倒れたため、道路沿いのガードロープに沿って新たに通信線を引き直して仮復旧しました。

また、トンネル内に設置された通信線に被害はなかったものの、復旧工事の妨げにならないようトンネルの外に通信線を引き直すなど、細心の配慮も求められたということです。

NTTフィールドテクノ災害対策担当・小野朗担当課長「土砂災害の規模が大きな規模なので、トンネル前後でケーブルが切られた。復旧しようにも道路が開かないと工事車両が入れなかった。そこが大変だった」

NTT西日本によりますと、能登半島地震の影響で一般の固定電話はおよそ8000回線、光回線はおよそ1500回線が、一時使用できなくなったということです。

地震発生直後から1日最大950人態勢で昼夜問わず作業を行い、現在は現場への立ち入りが困難な輪島市の一部、およそ230回線を除いて復旧しているということです。

NTT西日本北陸支店・小杉佳世子支店長「(現場への)アクセスが非常に困難であったということ。あと積雪の影響が非常に大きかったというところにあると思う。やはり復旧に携わる社員がいかに復旧最優先できる環境を作るのか、安全に作るかといったところを含めて我々は非常に尽力した」

本格復旧についてNTT西日本は、道路の復旧に加えそれぞれの自治体の都市計画や復興計画が策定されたあとに着手したいとしています。

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