佐藤栄一氏が6選出馬表明 秋の宇都宮市長選 27日の後援会後に会見

佐藤栄一氏

 11月27日の任期満了に伴う宇都宮市長選で、6選立候補の方向で調整している現職の佐藤栄一(さとうえいいち)氏(62)は25日、宇都宮市内での会合で「27日に記者会見を開き、正式に6選出馬をさせていただく」とあいさつし、出馬を事実上表明した。佐藤氏は27日、市内で開く後援会総連合会の緊急役員会で自身の意向を明らかにした後、記者会見を開く予定。

 佐藤氏は自民党市連合会の会合に来賓として出席した。非公開で開かれた会合を退席後、下野新聞社などの取材に応じた佐藤氏は「出馬に関する結論を出し、27日に発表したい。次期選挙に関して自民党の議員にご心配をおかけしたので、この会合で報告した。27日の後援会会合で話をしてからでないと、出馬に関して公の場では言えない」と述べた。

 佐藤氏は2004年の市長選に43歳で初当選し、現在5期目。過去5回、同日程の選挙で共に戦ってきた福田富一(ふくだとみかず)知事が21日、正式に6選立候補を表明しており、佐藤氏は共同歩調を取ることを決めたとみられる。

 宇都宮市などが進める次世代型路面電車(LRT)事業は今後、JR宇都宮駅西側延伸が本格化し、25年度にも軌道建設に必要な特許申請を行う方針。同駅西口周辺整備などの大型事業も控えており、現市政の継続が県都のまちづくりに重要と判断したようだ。

 市長選を巡っては市出身で元茨城県つくば市副市長の毛塚幹人(けづかみきと)氏(33)が11日、無所属での立候補を表明した。立憲民主党県連が8月末をめどに独自候補の擁立作業を進めているほか、共産党県委員会と日本維新の会県総支部も擁立を模索している。

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