ジャガイモが岩手県内で高値 天候の影響、収穫量落ち込み品薄

土・日ジャンボ市でジャガイモを見定める買い物客。価格が例年に比べ約3倍と高騰している=滝沢市大釜

 カレー、コロッケ、肉じゃが…。家庭の定番料理に欠かせないジャガイモが岩手県内で高値となっている。天候不順の影響で九州産の収穫量が落ち込み、後続の関東産が出始めたものの品薄の状態だ。県内産を取り扱う産直でも、続く高温の影響で例年と比べ入荷量が減少。国内最大産地の北海道産が出回る7月下旬ごろには値下がりするとみられるが、物価高に苦しむ家計の打撃は大きく、節約や献立の工夫を迫られている。

 お買い得品を求める市民らでにぎわう滝沢市大釜の土・日ジャンボ市。調理の幅が広いジャガイモの1キロ当たりの価格は平年比3倍ほど。運営する流通技研の小苅米基弘社長(66)は「天候不順に加え2024年問題で運送に時間がかかるようになり、量が足りない」と声を落とす。

 手作りの総菜を販売する盛岡市肴町の彩彩(さいさい)は、ポテトサラダなど7品の販売を5月末からとりやめている。1キロ当たり約100円だった価格が同月に約4倍となり、据え置きは難しいと判断した。

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