佐世保市議会 ワクチン接種会場へ 送迎バス検討 診療所「個別」体制も

 新型コロナウイルスのワクチン接種を巡り、長崎県佐世保市の朝長則男市長は1日の定例市議会代表質問で、移動手段を持たない「交通弱者」の市民を集団接種会場まで送迎するバスの運行を検討していると明らかにした。
 山下隆良議員(市民ク)に答えた。代表質問では長野孝道議員(自民市民会議)、森田浩議員(公明)の2人も登壇した。
 同市内には路線バスなどが運行していない地域もある。市長は「集団接種会場までのシャトルバスや巡回バスの運行などで、多くの方々に接種してもらえるよう検討を進めている」と答弁。併せて各地域の診療所などでの「個別接種」の体制も整えるとした。
 国は高齢者人口が500人未満の離島について全島民一括での接種を認めている。対象となる黒島、高島への対応を問われ、市長は「地元と情報共有し、最適な接種方法を検討する」と述べた。人口約2千人の宇久島でも一括接種ができないか国や県に働き掛けるとした。
 同日の本会議では、新型コロナ対策の影響で売り上げが減少した事業者に一時支援金を給付する事業費を盛り込んだ本年度一般会計補正予算案を原案通り可決した。また市は、総額26億5700万円の本年度一般会計補正予算案などを追加上程。新型コロナワクチンの管理センターなどの整備費や名切地区再整備に関する事業費などを計上した。

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