巨人の足音が聞こえる…阪神 DeNAに連敗 セットアッパーに課題も矢野監督「使ったことに悔いはない」

連敗に表情が曇る阪神・矢野監督

忍び寄る巨人の足音――。阪神は26日のDeNA戦(甲子園)に1―3で敗れ、連敗となった。

2回に梅野の適時打で得た先制点を中継ぎ陣が守りきれなかった。先発の伊藤将は初回以外は6回まで毎回、先頭打者の出塁を許す苦しい投球も本塁は踏ませず、6回途中まで無失点投球。まさに虎の子の1点を守り続けた。

だが1―0で迎えた7回、2番手・馬場が先頭の大和に中前打を許すと、矢野監督はここで及川へとスイッチ。その左腕が一死後、桑原にまさかの逆転2ランを被弾。さらに8回にも、4番手・斎藤が無死から敵失をきっかけに連打を食らい3点目を失った。

首位のチームで数少ない課題と言えば、先発の後を受け6~7回を任せられる信頼できるセットアッパーの確立。矢野監督はこの日、そんなゲームの難所を及川や斎藤といった、将来を担う面々に託したが、采配は吉と出ず。

試合後、指揮官は「及川なり、斎藤なりはこれから新しい(起用の)カードとして必要になると思っているので。勝負に行った結果なので、使ったことに悔いはない」と冷静に結果を受け止めた。

何とか投手陣を援護したい猛虎打線も、DeNA・阪口の前に中盤3回、好機すら作れず。16306人が詰めかけた聖地・甲子園の空気は終始、重たいまま。2点を追う8回には安打と敵失を絡め、ようやく一死一、三塁と見せ場を作ったものの、頼みの近本が二ゴロ併殺に倒れ、追撃ムードは瞬時に消えた。

5位に低迷するDeNAに本拠地でまさかの連敗を喫し、この日勝利した2位・巨人とのゲーム差は3・5と縮まった。それでもまだ貯金18と、ペナントレース序盤で得たアドバンテージは簡単に揺らぐものではない。

まずは今季、まだ一度も喫していない3タテ回避に集中していきたいところだ。

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