【名古屋場所】白鵬「初日から5連勝」の大きな意味 雑音封じ45回目Vへ

白鵬は逸ノ城を寄り切って初日から5連勝

最初の〝関門〟を突破した。大相撲名古屋場所5日目(8日、愛知県体育館)、6場所連続休場明けで進退をかける横綱白鵬(36=宮城野)が幕内逸ノ城(28=湊)を寄り切って初日から5連勝。取組後は「不利な体勢になったけど、何とかうまさでカバーした。(調子が)少しずつ上がってきたというか、良くなってきている感じがする」と手応えを口にした。

これまでに多くの横綱が序盤戦の連敗や黒星先行で引退を決断。一昨年1月の初場所では横綱稀勢の里(現荒磯親方)が初日から3連敗して土俵に別れを告げた。大横綱と言えども、出だしでつまずけば進退問題に一気に火がつきかねない。周囲の〝雑音〟を封じる意味でも、無傷で乗り切った意味は小さくない。

審判部副部長の錦戸親方(58=元関脇水戸泉)は「まだ本調子じゃなく今までの経験で勝っているが、もともとスロースターター。最後に帳尻を合わせてくる」と指摘。中盤から後半にかけて、さらに調子を上げていくと見ている。引退危機を脱して45回目の優勝へ、大横綱のエンジンが温まってきたようだ。

© 株式会社東京スポーツ新聞社