だし、刺し身も一緒に絡めて 「長崎たまごかけごはん」 ホテルローレライが開発

新たな名物料理を目指して開発した「長崎たまごかけごはん」

 水産県長崎で、魚を使った新たな名物料理を作りたい-。佐世保市南風崎町のホテルローレライは、そんな思いで新メニューを開発した。卵とだしに絡めた刺し身をご飯にのせて食べる「長崎たまごかけごはん」。「提供する店を増やし、ちゃんぽんや皿うどんに続く新たなご当地グルメに育てたい」と夢を描いている。
 発案したのは、同ホテルを運営するナカムラホテルズ(同市)の中村信機会長(78)。九州を中心に展開するレストラン「庄屋」の経営に初期から携わり、数々のメニュー開発を行ってきた経験がある。日々料理と向き合う中で「長崎は水産県なのに、魚をメインにした郷土料理が少ない」と感じ、自分で作ろうと思い立った。他県の郷土料理を参考にしつつ、試行錯誤しながら長崎ならではのメニューを作り上げた。
 「長崎たまごかけごはん」は、漁獲量日本一の本県産のマダイとマアジを使用。新鮮な刺し身を卵、だししょうゆに絡め、ご飯にのせる。ネギやゴマ、のりをかけたら完成。本県産のちくわも添え、三川内焼など長崎の器で提供する。
 昨年1月からホテル内のレストランで提供を始めたが、すぐに新型コロナウイルス禍に見舞われ、他店に広めるまでには至っていない。現在は同ホテルと、セントラルホテル佐世保(同市上京町)のみ提供している。価格は1200円。
 中村会長は「完全にまねしてもらっても、アレンジしてもらってもいい。漁師飯のような感じでおいしいので、地元の人にも観光客にも食べてほしい」と話している。

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