【柔道】女子70キロ級・新井が〝失神KO勝ち〟で決勝進出

〝落ちた〟タイマゾワ(左)を心配そうに見つめる新井(ロイター)

柔道競技5日目(28日、日本武道館)の女子70キロ級準決勝で新井千鶴(27=三井住友海上)が16分41秒に及ぶ死闘を〝失神KO〟で制し、メダルを確定させた。

序盤から組み手で優位に立ったが、相手のタイマゾワ(ROC)が驚異的な粘りでなかなか技を決めさせない。新井は何度も寝技で押さえ込みのチャンスをつくるも、ことごとく腹ばいになられ、逃げられた。

ゴールデンスコア方式の延長戦では11分過ぎに新井の関節技、腕がらみが決まったかに見え、審判が「一本!」のコール。しかし、タイマゾワが「参った」していないとアピールし、ビデオ判定の結果、これも無効になった。

右目上を腫らしながら突っ込んでくるタイマゾワにも、新井は終始冷静。最後は16分過ぎに寝技に入り、相手の横から送り襟絞めを決めて、相手を〝落として〟みせた。

一本勝ちで決勝に駒を進めた新井はこれで銀メダル以上が確定。金メダルにリーチをかけた。

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