【夏の甲子園】阿南光の2年生左腕エース・森田が179球の完投負け 「疲れは感じなかった」

179球を投げ抜いた阿南光・森田

2年生エースの179球の熱投は報われなかった。第4日第3試合で阿南光(徳島)は沖縄尚学(沖縄)と対戦。エース左腕の森田は8回を13安打、8失点しながらも最後までマウンドを譲らず、179球を投げ抜いた。森田は県大会4試合も1人で投げていた。

打線が相手エース当山(3年)の前に二塁も踏めず、2安打、12三振で0―8の完封負け。一方的な展開となったが、中山監督は「最後まで森田で行こうと思って本人にも伝えていた。どんな展開になっても最後までと考えていた。球数は多くなったけど、1球1球が向上するための1球になったと思う。投げることもいい経験になる」と話し、1週間で500球の球数制限については「そうなるには2~3試合勝たないといけないし、投げるところまで投げてほしい」と覚悟を決めていたという。

森山は「申し訳なさと悔しさと…これまでに味わったことのない感情がこみ上げてきた」とポツリ。力投については「4回、5回の時点で100を越えて、ヘタしたら200いくんじゃないかと思った。どんな時でも投げ切りたいと思った。疲労は感じなかった。来年夏につなげたい」と静かに闘志を燃やした。

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