【夏の甲子園】高松商が〝ナイター名門校対決〟制し25年ぶり夏勝利 長尾監督「少しでも香川の力に」

ナイター名門校対決で勝利した高松商ナイン

ナイターとなった名門校同士の激突は高松商(香川)に軍配が上がった。第103回全国高校野球選手権大会(甲子園)の第6日(19日)第4試合で作新学院(栃木)に10―7と勝利し、16強入り。夏の甲子園で1996年以来、25年ぶりとなる白星をつかんだ。松商学園(長野)に続く史上2校目となる大正、昭和、平成、令和の4元号での甲子園勝利となった。

まず3回に2番・浅野(2年)と3番・安藤(3年)の連続適時打で3点を先制。5回には4番・藤井(3年)の適時打などで3点を追加し、リードを広げた。

その後、同点とされた直後の8回には二死満塁から再び主砲・藤井が走者一掃となる中越えの3点適時打、そして途中出場の山田(2年)も連続で畳みかけ計4点を奪って勝ち越しに成功。打線が13安打10得点と大爆発し、このまま振り切った。

試合後の長尾健司監督は「苦しかったが、校歌が歌えて気持ちよかったんじゃないか。選手が粘ってくれた」と目を細めた。そして悲願の初戦勝利を手にしたことで、あらためて「この雨で甲子園が順延となったり、コロナの中で香川県も大変な状況になっているのに野球をやっていいのかと思うこともあった。でも高商に希望を持ってくれているファンの方々もいる。だから感染だけは気をつけて、とにかく甲子園の土に立とうと言っていた。いろんな意見があると思うが、少しでも県民の皆さんの力になれるようなことになったらいいと思う」と言葉に力を込めた。

© 株式会社東京スポーツ新聞社