エンゼルス・大谷翔平 救援陣が2点を守れず9勝目を逃がす 打者では4打数無安打3三振

メジャー初の3被弾も経験した大谷(ロイター)

エンゼルスの大谷翔平投手(27)は25日(日本時間26日)に敵地ボルティモアでのオリオールズ戦に今季16度目のリアル二刀流「1番・投手」で先発出場し、5回をメジャー初の3被弾を含む5安打4失点、7三振無四球で9球目の権利を持って降板したが、救援陣が2点を守ることができず9勝目は消えた。

打者20人に84球。防御率3・00。打者では4打数無安打3三振だった。打率2割6分7厘。チームは6―10で逆転負け。オリオールズは連敗を19で止めた。

メジャー3年目でベーブ・ルース生誕の地で初登板。快刀乱麻の投球とはいかなかった。初回先頭ムリンスに初球の93・1マイル(約150キロ)の外角直球を中堅に運ばれた。まさかの被弾だ。さらに二死後、4番サンタンダーに1ボールからの2球目、93・3マイル(約150キロ)の外角高め直球を引っ張って右翼席に叩き込まれた。1イニング2発どころか、1試合2被弾もメジャー移籍後初だ。続くスチュワートは冷静にカウント2―1から4球目の直球で三飛に仕留めた。

2―2と同点にしてもらった2回は三者凡退。3回は一死後、ムリンスに右前打されるもマウントキャッスルはスプリットで空振り三振、マンシーニは内角低めに直球をズバリ。見逃し三振とした。

ウォルシュの23号ソロ、マーシュのメジャー初アーチとなる1号3ランと2発で6―2と勝ち越した4回にまたしても一発を浴びた。先頭サンタンダーに右前打されると続くスチュワートに初球、外角の直球を流し打ちで左翼席に放り込まれた。ここまで100イニングで8本塁打しか許していない大谷がまさかの3被弾。これでリードは2点に縮まった。再び嫌な空気が流れるも後続を一飛、見逃し三振、空振り三振で切り抜けた。

5回は先頭ウインズを左飛に片付けると1番ムリンスはスプリットを内角低めに落として空振り三振、2番マウントキャッスルはフルカウントから8球目のカットボールを内角に決めて見逃し三振。6回の4度目の打席を終えたところで交代となった。救援陣に後を託したが、7回に1失点、8回一挙に5失点して大谷の9勝目だけではなく、チームの5割復帰も消した。

相手は19連敗中、前日の時点でチーム通算148本塁打はリーグ11位と怖さのない打線のはずだったが、左打者に全てファーストストライクを捉えられた。制球力が上がったことで逆に狙われたのだろう。白星は手からこぼれ落ちたが、3被弾以外は悪い内容ではなかった。

一方、打者では3三振。初回先頭はメジャー初登板の右腕エリスに外角高めのボール球を降らされた。3回先頭は内角低めのカーブにバットは空を切った。3番手の右腕グリーンと対戦した4回一死無走者は初球カーブを引っ張るも一ゴロ。6回一死無走者は4番手のサルサーに2ストライクからの4球目、外角高めの直球でこの日3つ目の空振り三振を喫した。

白星を逃し、不発に終わった悔しさは26日(同27日)のカード最終戦で必ず晴らす。

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