コロナ感染拡大中の2学期開始 注意点は? 長崎県教委などに聞く

県教委は教育活動再開後の2週間を特に注意するよう学校や家庭に要請。20日に授業が再開した長崎東高はポスターで感染拡大防止の徹底を呼び掛けている=長崎市立山5丁目

 新型コロナウイルスの感染が拡大する中、長崎県は19日、県内全域に独自の緊急事態宣言を出しました。さらに政府は27日、まん延防止等重点措置の対象に本県を追加し、長崎、佐世保両市が対象区域になりました。こうした中、県内では多くの学校で9月1日に2学期が始まります。子どもの感染事例が増え、不安を抱える人もいると思います。どんな点に注意したらいいかを県教委や民間団体などに聞きました。

 -登校前にやることは。
 保護者は検温をしたり、子どもの様子を見たりして健康状態を把握しましょう。健康管理表などを活用してください。

 -子どもや家族に発熱などの風邪症状があったら。
 本人の場合は自宅での休養を徹底してください。家庭内の感染が広がるケースが増えています。同居家族に症状がある場合も子どもの登校は控えさせましょう。

 -学校を休んだら欠席扱いになりますか。
 文部科学省のガイドラインは新型コロナウイルス感染症の対応で休んだ場合、欠席ではなく出席停止措置を取るように示しています。県教委も18日に出した「教育長緊急メッセージ」で同様の対応を学校に要請しています。

 -学校や家庭で気を付けることは。
 教育長メッセージでは教育活動再開後の2週間を「感染拡大防止徹底期間」とし校内で最大限の警戒をお願いしています。県内でも置き換わりが進んでいる「デルタ株」は感染力が強いことが分かっています。これまで以上に手洗いやせきエチケットなど基本的な感染対策を徹底してください。昼食時は会話を控えるなど、マスクを外した場面では特に注意が必要です。日常生活で十分な睡眠やバランスの取れた食事を心掛け、免疫力を高めることも大切です。

 -夏休み明けは学校に足が向かない人もいると思います。コロナ禍でストレスや不安が増している子どもが多いのでは。
 9月30日まで開設される特設サイト「#学校ムリでもここあるよ」(https://cocoaru.org)では、学校や家庭のほかにも、全国に安心できる居場所や相談場所があることを紹介しています。長崎市のNPO法人「子どもの権利オンブズパーソンながさき」は1日午前7時からオンブズルーム(同市本石灰町6の1の4階)を開所し、電話(080.3187.9156)とメール(komb.nagasaki@gmail.com)の相談も受け付けます。


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