横浜市、上瀬谷-瀬谷駅周辺運行の新交通システム シーサイドラインに要請

新交通システムは相鉄線瀬谷駅周辺と上瀬谷通信施設跡地を結ぶ構想となっている=横浜市瀬谷区

 上瀬谷通信施設跡地(横浜市瀬谷・旭区、約242ヘクタール)と相鉄線瀬谷駅周辺を新交通システムで結ぶ構想を巡り、横浜市が横浜シーサイドライン(SL、同市金沢区)に対し、運行事業者となるよう要請したことが7日、分かった。市は跡地での大型テーマパーク開発を前提に新交通を整備する方針だが、構想は検討中で、先行きは見通せない。開業しても採算が合わなければ「赤字路線」となる可能性があり、同社は慎重に検討、判断するとみられる。

 関係者によると、市は横浜SLの回答期限を11月末に設定し、新交通の運行を受諾する場合は約330億円の負担を求めた。第三セクターの同社は、市南東部で新交通「金沢シーサイドライン」を運行しており、そのノウハウを頼ったとみられる。

 市は、新交通を上瀬谷の跡地と相鉄線瀬谷駅周辺の約2.6キロ区間(営業距離約2.2キロ)に整備する方針。2027年3~9月に跡地での開催を目指し、1500万人の来場を見込む国際園芸博覧会(花博)までに開業させるため、本年度中に軌道法に基づく国土交通省への特許申請を行う意向を示している。

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