連携生み出す ひなたイノベーションセンター1年

ひなたイノベーションセンターの発足1周年を記念し、オンラインで開いた交流会

 地域産業の活性化を目指す「ひなたイノベーションセンター」が日向市に発足し、1年を迎えた。県北の経営者らが産学官金言の助言を受けながら、新たな事業の構築や実現を目指している。地元の高校生も取り込み、立場や年代を超えた連携も生み出している。
 同センターは同市の産業支援センター「ひむか―Biz」内に、昨年6月発足。1期2年で、約40人が参加している。月1回会合を開き、1人ずつ自社の事業の強みや経営戦略などを発表。参加者はそれぞれの視点からアイデアを出し合っている。
 発足1周年を記念し8月上旬にオンラインで開いた「オープンイノベーション交流会」。発表した経営者らは「さまざまな業種の代表者の考えを知ることができた」「多世代の意見を取り込めた」などと1年間の活動の手応えを語った。
 会の中では、大人たちに交ざって日向高の生徒らも自分の意見を述べている。生徒らは「大人の中で発言するのは不安だったが、参加を重ねるうちに自信がついた」「市内にある企業を具体的に知ることができた」などと振り返った。
 2年目も意見を交わしながら、各企業の新事業の具体化を図る。また、経営資源提供の仕組みづくりにも取り組む。発起人で日向地区中小企業支援機構の島原俊英理事長は「ただの勉強の場ではない。地域をよくするため、しっかり結果につなげたい」と話した。

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