長崎市の観光客63%減 昨年256万人 コロナ感染拡大影響

 長崎市は10日、2020年の観光統計を発表。新型コロナウイルス感染拡大の影響で、同市を訪れた観光客数は前年比約63%減の約256万600人だった。1957年の統計開始以来、過去11番目に少なく、300万人を下回ったのは67年以来。市観光政策課は「過去に類を見ない減少」としている。
 特に、国の緊急事態宣言下の昨年5月は、グラバー園や長崎原爆資料館など市所有の主要観光施設を閉鎖していた影響もあり、前年同月比約97.4%減の約1万6400人だった。
 年間で宿泊客数は約116万人(前年比約57.1%減)、観光消費額は約610億6605万円(同約59.1%減)。クルーズ客船入港数は前年比94.5%減の10隻だった。
 昨年6月から県民向け県内旅行「ふるさと再発見の旅」などの施策が順次実施されたため、観光客数は6月の約6万4300人(前年同月比約86%減)から次第に回復傾向となり、11月は約43万人(同約35.7%減)となった。

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