オリックスの“日米を知る男” 長谷川滋利SAが語る「勝利の心得」

長谷川滋利シニアアドバイザー

オリックスの〝日米を知る男〟長谷川滋利シニアアドバイザー(SA=53)がナインに勝利の心得を伝授した。23日の日本ハム戦(京セラ)は投打に精彩を欠いて2―4と手痛い負け。首位ロッテも敗れて2・5ゲーム差は変わらず、中嶋監督は「(先発した)田嶋はもうひと工夫必要なのでは…。1、2番は機能しているけど(3番の)紅林が毎回打つのは難しい」と打線の奮起を促した。

一進一退の首位争いが続くが、長谷川SAは若い選手が多い中でも十分チャンスありと見ている。現役時代に中嶋監督ともバッテリーを組んだだけに「(優勝した)1995年もそうだったけど、佳境に入ると思うように勝てない試合は出てくる。でも今のチームは若くても緊張でガチガチになることはない。中嶋監督が昔から落ち着いた性格なのでそんな雰囲気にはさせない」とキッパリだ。

さらに残り24試合の戦い方について「大事なのは平常心で目の前の試合に向き合うこと。他球団の途中経過が試合中に耳に入ってくることもある。ビジョンで出たり、誰かがベンチで話すこともあるかもしれない。でも情報を頭の中に入れてはダメ。一喜一憂せず、一切気にせず、いつも通り試合だけに集中する。難しいことだけど、それができるようになったら本物だよ」とアドバイスを送った。

オリックス時代の95年、96年の連覇に貢献。97年からはメジャーに移籍し、エンゼルス、マリナーズで中継ぎとして活躍した。「僕も選手をリラックスさせてあげられるようにしたい」。経験値から来る長谷川SAの言葉は貴重だろう。

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