盲ろう者へアルコール消毒液贈る 友の会・あかり 諫早で梱包作業

段ボールに除菌シートなどを詰める支援者=諫早市、西諫早公民館

 視覚・聴覚の両方に障害を抱える人と支援者でつくる「長崎盲ろう者友の会・あかり」(古川幸枝会長)の会員9人が22日、諫早市山川町の西諫早公民館で、県内の盲ろう者27人に新型コロナウイルス対策のためのアルコール消毒液などを贈る梱包(こんぽう)、発送作業をした。
 同会は「ひとりぼっちの盲ろう者をなくそう」と2002年5月に設立。会員223人のうち16人が盲ろう者で、ほかは支援者。新型コロナ禍前は、ハイキングやクリスマス交流会、研修会などを行っていたが、現在は3密を避けるため行事は中止している。
 盲ろう者は、「触手話」や「指文字」などの身体的接触が必要な方法でコミュニケーションをとるため、介助者らとの密着が避けられない。そのため、コロナ禍では他の人より多くの場面で除菌アルコール液などが必要となる。同会は盲ろう者の経済的負担を軽減し、安心して外出などができるようにと、県共同募金会の助成事業の一環として感染対策用品の発送を行った。
 梱包作業は支援者が行い、段ボールにアルコール消毒液や除菌シートなどを詰め込んだ。段ボールには、盲ろう者の障害の状況に応じて、活字や点字の説明書を同封した。
 通訳介助員でもある鶴田郁子さん(64)は「コロナ禍になって派遣要請が減っている。接触を避けるため諦めたことも、あったのではないか。感染対策をしっかりとって支援活動をしていきたい」と話した。

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