中日・石川昂が約4か月ぶりの実戦打撃で“驚弾”2発 太ももは67センチから70センチに

シート打撃で2本塁打を放った石川昂(東スポWeb)

中日・石川昂弥内野手(20)が18日、ナゴヤ球場で故障離脱後、初となる実戦形式での打撃練習を行い、9打数3安打2本塁打と大爆発。死球禍からの完全復活をアピールした。

衝撃的な2発だった。今季一軍で2度先発経験のある岡野との真剣勝負。石川昂がストレートを振り抜くと高々と舞い上がった打球はレフトフェンスを越えて防球ネットに突き刺さる。さらに外寄りの速球をジャストミートした一撃は弾丸ライナーとなってセンターバックスクリーンに飛び込んだ。12打席のシート打撃で9打数3安打2本塁打3四球。「(本塁打の手応えは)どっちもよかったです。約4か月ぶりですかね。投手が投げる生きた球を打ったんですけど、それに対してしっかりとスイングができるかどうか。手の状態もありますし、特に何も違和感なくやれました」。未来の竜の主砲は確かな手応えをつかんでいた。

石川昂は6月25日の二軍・阪神戦で左手首に死球を受け退場。一軍昇格目前だったにも関わらず「左尺骨骨折」で戦線離脱というアクシデントに見舞われた。

それでもリハビリ期間中は肉体改造に着手。「あまりウエイトとかやるタイプじゃなかったですけど、これを機にしっかり適応しながらやれるようにと思いました」と上半身、下半身、体幹を徹底的に鍛え上げ、故障前67センチだった太もも周りは70センチまでビルドアップ。97キロだった体重も104キロまで増量し、鋼のような極太ボディーに変身した。

さらに「バッティングフォームはよく見ますね。似てるというか、共通する部分は多々あると思うので。足の上げ方だったり(足を)着く時の態勢だったりは繰り返し繰り返し何回も見ています」と尊敬する広島・鈴木誠の打撃フォームを動画でチェック。打撃技術向上へイメージトレーニングを重ねてきた。

リーグ最低のチーム打率、本塁打、得点と中日は今季、打撃不振に悩まされてきた。広島・鈴木誠、巨人・岡本、ヤクルト・村上、阪神・大山ら他球団のような和製大砲がなかなか育たない状況にドラゴンズファンは歯がゆい思いをしてきたが、この日の石川昂の驚弾2発は竜党の期待感を否が応でも高めてくれる。

「(死球を受けた箇所は)大丈夫です」。100%回復宣言をした石川昂は20日から宮崎・フェニックスリーグに合流。21日以降、実戦の中で技術と体力を鍛え上げていくつもりだ。

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